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そこのみにて光輝く

そこのみにて光輝く

そこのみにて光輝く

作家
佐藤泰志
出版社
河出書房新社
発売日
1989-03-01
ISBN
9784309005522
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そこのみにて光輝く / 感想・レビュー

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駒子

著者のつけるタイトルが美しくて好きだ。「きみの鳥はうたえる」「そこのみにて光輝く」「滴る陽のしずくにも」。タイトルのとおり、真っ暗ななかで手のひらに閉じこめた蛍のきれいな光を想わせる、良い作品だった。周りが暗いからこそ、光がより鮮明に、明るく見える。暗い過去があってこそ、現在が「光輝く」。なかには暗い作品だと思う人もいるかも知れないけれど、人々のもつ傷を肯定するようなメッセージを持つやさしい作品だと思う。

2017/02/16

すいれん

息苦しいのに、いざ呼吸をしてみたら爽やかな感じがする。そんな本。緻密で濃厚。映画を観て興味をもち図書館で借りたんだけども、書庫から出されてきた。書架に並んでいて欲しいかも。…映画の方は登場人物の年齢を若くしてエロさを盛ったんだな。映画は映画で面白かったけども。

2014/06/29

tomotaro

函館市文学館で著者が函館出身で最後の居住地が私の住まいの近隣だと知った。以前この作品の映画をたまたま見始めたら結局最後まで見てしまった。差別的だし暗いなと思いつつ内容に強く惹きつけられた。その時はなぜか関西舞台だと思って見てた。函館行きの前にちょうど再録画してたので戻ってから見返してたら見覚えのある函館だった。原作も読みたくなった。映画と原作は設定が違ってたりしたが世界観がそのままな気がした。不器用な拓児と器用貧乏の達夫が好対照。どっちも生きづらそうだ。千夏さんが強くて魅力的。題名がぴったりだと思った。

2022/07/03

エム

映画化され話題になり手に取りました。全体的に重い暗い雰囲気が漂っているのですが、それでも登場人物たちの誰もがひたむきに生きる感じが良い。

2014/10/06

ワッピー

離散集合、時の流れを静かに写し取っていく見事さ。生きることはどこでも変わりないのに、達夫のまわりに流れる時間はどうしてこんなに濃く見えるのだろうか?

2011/11/16

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