永井荷風の東京空間
永井荷風の東京空間 / 感想・レビュー
長谷川透
荷風生誕の地や居を構えた街を紹介しながら、荷風の小説や随筆、日記の断片を交えながら現在の東京に残る「お江戸の風景」を案内してくれる一冊。決して悪くはないがこのような本を作るのなら、四六半のハードカバーの形に拘らず図説のような形式で、カラー写真をふんだんに使ってもよかったおではないか。そのような荷風本は既存品としてあるから差別化を狙ったのかもしれないが、物足り無さも感じた。このように注文を付けたくなるのも、構成や文章がよいがためである。近いうちに本書を頼りに、小石川と浅草界隈を散歩してこようと思う。
2013/04/17
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