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稲荷の家

稲荷の家

稲荷の家

作家
中脇初枝
出版社
河出書房新社
発売日
1997-10-01
ISBN
9784309011776
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稲荷の家 / 感想・レビュー

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うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

祖母亡き後もその支配が残るその家に、1年半ぶりに帰ったはな。深夜のことだったのでみんな寝ていると思っていましたが、年の離れた妹が起きていて・・。タイトルからファンタジーか、もしくはオドロオドロシイ話なのかと思いましたが、バラバラになった家庭を描いた家族小説でした。話の雰囲気は好きだったのですが、何だか掴みどころのない話でした。前に読んだ「祈祷師の娘」が良かったので、他の著作も読んでみたいです。★★★

2012/12/01

takaC

とても不思議な感じの話でした。略歴やあとがきなどから計算すると著者23歳で書いた二作目ということなのですね。大学卒業して作家になったということか。デビュー作も今度読んでみよう。

2016/05/06

ゆみねこ

中脇さんの初期の作品。北鎌倉の古い家で破たんした家族が暮らす。亡くなった祖母石によっていつまでも支配された家、親に見放された末っ子のさち、さちのたった一人の友達たっくん。何だか切ない家族関係に忍び寄ってきたある男。何とも言えない重たい雰囲気ですが、これが今の「祈祷師の娘」や「君はいい子」などのベースになっているのでしょうね。

2014/11/27

いたろう

祖母が絶対の力を持つことで、かろうじて形を保っていた家族が、祖母の死後、崩壊。たまたま久しぶりに全員揃った家族は、どこかぎこちなく。大きいが古くて傷みが激しい家、庭にお稲荷さんがあるため、「稲荷の家」と呼ばれているが、庭は広大で荒れ果て、今となっては、それがどこにあるのかも。今でも祖母の亡霊が住みついているかのような家の重苦しさ、稲荷は祖母に代表されるこの家代々の呪縛の象徴なのか。文庫化にあたって、題名が「こんこんさま」に変わっているが、こんこんさまではこの小説の雰囲気が変わってしまわないだろうか。

2015/12/13

スノーマン

ズレた大人に囲まれて『さち』と名付けられたにもかかわらず幸薄い少女…。なのにその少女の家族への眼差しは限りなく優しい。家族を、そして幼馴染の男の子を幸せにしたいという気持ち。全体的にたんたんと、あっさりとした語り口やけど、それが不思議な雰囲気と合ってるようで、スムーズに読み進められた。それにしてもおじいちゃんの本名、立派やったなー(笑)

2016/05/17

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