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私の話

私の話

私の話

作家
鷺沢萠
出版社
河出書房新社
発売日
2002-10-01
ISBN
9784309015026
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私の話 / 感想・レビュー

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カザリ

一章の原題ダイジョーブ、ダイジョーブ。ぼーっとー読んでたら泣いちゃった。ウェルカムホームでも泣いてしまった。鷺沢萠の文章には、共感することが多い。繊細なで傷つきやすい感性が根っこなのに、それだけじゃまっとうに生きられないから、その感性をおっさんのような客観性と強い精神力で見つめてる感じがして、そういうことしてると、ねじれた生き方になるよなあ、と、我が事のように思いました。本当は、とっても美人でしっかりもので優しい人だったと思うから、しあわせな人生を送って欲しかったなあと思ってしまう。

2019/09/30

アコ

92年97年02年に書かれた長めのエッセイ3篇。いずれも構成が見事で、ずっしり重い私小説のよう。博打にのめり込み、自己嫌悪だらけの起床から始まる2篇めの どんと焼き。作っている姿や味まで伝わる。3篇めは川崎の識字学級での日々を中心に、自身のルーツを書くキッカケとなった病床の祖母とのやり取りがズシンと響く。美人であっけらかんとした豪快な姿の裏側にある真面目で繊細、自分を責めすぎる姿がツラいと感じるのは彼女の最期を考えてしまうからなのかな。儚さを感じずにはいられない姿が突き刺さる。

2017/06/26

アキ

思いがけず自分のルーツを辿ることになり、結果、祖母が一生かけて隠し抜き守ってきたものを白日のもとに晒したと悔いる彼女。病床での「おばあちゃんのことは、もうよしとくれね」の言葉に対して、祖母の墓に向かい初めて「ハルモニ」と呼びかけ、泣きながら口にした言葉。それは、恥ずかしくてと、紙面でもハングル表記のまま。韓流文化に詳しく(笑)ハングルも結構理解している娘にその一文を訳してもらった。日本語にしにくいニュアンスがあったようだけど、著者と祖母の思いが確かにそこにはあり、何度も何度も娘が訳したメモを読み返す…。

2019/03/31

かみーゆ

葉桜の季節といえば鷺沢萠ということで。久しぶりに読み返してみました。私小説なのかエッセイなのか。民族とか国家なんて所詮幻想で、星占いと一緒でいいトコ取りでいい。なるほど。最後に出てくる青丘社のふれあい館、今でもしっかり活動されてるみたいですね。差別はなくならない、だからなくしていこうと声を挙げ続けなければならない。うん、そう思います。

2019/04/17

ほっそ

図書館で借りて読んだのですが、(柳美里さんの本で、名前を知って)小説の棚に並んでた。これって小説なの・・・???

2016/03/10

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