風変りな魚たちへの挽歌
風変りな魚たちへの挽歌 / 感想・レビュー
kaizen@名古屋de朝活読書会
風変りな魚たちへの挽歌、水の祭り、青に佇つ、帰郷の4部作。海、文学界、群像、書き下ろし。著者の出身と生年から、運河の街が氾濫したのが、伊勢湾台風だと分かる。登場人物が卒業したスペイン語科は南山大学だろうか。著者は津島の高校を出ているらしい。水郷地帯で、水の祭りがある。木曽川の向こうは岐阜県。R市は名古屋市だろう。金魚は弥富の名産。あとがきに、架空の街とある。
2013/11/27
Eiko
何故、この作家に早く出会わなかったんだろう。理由は明白で、ホラーやミステリばっかり読んでるからだ。反省している。美しい話だった。よく理解できる。同じような時代を生きていたからかしらね。大きな事件があるわけでもなく、静かに話は進んでいく。四篇とも、繋がっているようでいてそうでもないような。あらこの人死んじゃったんじゃなかったっけと思うけど、違うお話なんだと納得する。根底に流れている望郷と孤独が心地よい。鬼籍に入られてしまったことは残念でたまらない。
2020/08/02
gloria's step
粘りのある流体のような文体でつづられる、屈折した故郷への思い。水と交感することで故郷と自分との間のつながりを発見する女性のエピソードが秀逸。きめ細かい描写で描かれる水の街の風景は影が濃く、モノクロームの印象を残す。
2013/12/13
星野
タイトルに惹かれて。魚をモチーフ、田舎(故郷)をテーマにした作品集。うーん、上手い。文章がまず綺麗だし、感受性がね。内容も、わかるような、ちょっと大人なような。表題作が一番好き。
2009/08/23
kinaba
ゲンダイのザ・ジュンブンガクという空気だ。淡々と淡々と
2012/09/05
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