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燃ゆる想ひを

燃ゆる想ひを

燃ゆる想ひを

作家
鈴木輝一郎
出版社
河出書房新社
発売日
2005-03-12
ISBN
9784309017044
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燃ゆる想ひを / 感想・レビュー

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YOMIPITO

いただき物の本。 タイトルそのまま、しっとりとした時代小説。 主人公の容姿に関する描写がないので、ちょっと入りこみにくい。 夫に対して上から対応する家付き女房とはなっているが、それ以外、普通の女性三十一歳として読むと、時代とはいえ余りに老婆扱いされてないかな? 痩せてて、髪のボリュームも減り、歯も抜けてるぐらいのイメージがぴったりかも知れない。カムイ外伝の黒塚のお蝶か。

2023/06/26

keith

話としては単純だが、今の時代にも通じる物語だった。それにしても哀切な物語で、一線を越えられない二人の気持ち、特に”とき”の激しさを内に秘めた想いがまさしくタイトル通りだと思った。読後、武将名をウィキペディアですぐに調べてしまった。

2013/09/26

としえ

伊吹山のふもとで薬種問屋を営む「とき」。隠し子を連れてきた小心者の夫に愛想を尽かし、”女が生きるのに男はいらない”と思う「とき」が、関ヶ原の戦いで負傷した鎧武者を助ける。亡き父に似た鎧武者に、次第に惹かれていく「とき」だが・・。時刻が止まっているようだと表現されるような田舎の暮らしや、戦にまつわる生々しい描写があるなか、「とき」と鎧武者とが”想い”について語る場面がとても美しい。亡父の『昨日のことを泣くよりも、明日笑えるように今日を生きなさい』の言葉も、とてもいい。

2013/05/18

フックン

時は関が原の戦いの前後、場所は美濃と近江の国境付近の伊吹山。30を超え、孤独感に苛まれる女。そこに現れた傷ついた男。次第に男に惹かれていく女。その結末とは・・・関が原を素材にしてこういう恋愛話を読めるとは思いませんでした。最後にダメ夫の生き様についてもフォローがあるところなど、作者の目は優しい。いい作品だと思います。

2011/10/20

FK

時代小説。関ヶ原の戦い。主人公は「とき」という女性。伊吹山の近くで艾(もぐさ)を生産する薬種問屋の女主人。そこに関ヶ原の戦いの落ち武者が現れる。これが豊臣方のキリシタン大名の一人だとは、最後にわかること。/歴史を描き、人間をえがく。著者特有の駄弁(といっても面白いもので、肯定的にとらえているのだが)は、さすがに少なく、その点での遊びは遊んでられないほど真面目なものであった。ただ、それでも警句めいた言い回しは、相変わらずいくつも登場する(!?)

2005/12/14

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