徹底抗戦!文士の森
徹底抗戦!文士の森 / 感想・レビュー
ホレイシア
いや、いいなー戦う笙野さん。作品を一通り読んだ直後だけに、こちらも思わず力が入る。この方の場合、御本人が着々と進歩していかれるので、相手がついていけなくなっている。同レベルで戦えていないというか、そこが歯がゆくもあり爽快でもある。もう一度あれやこれや読み返そう。
2010/11/16
kenitirokikuti
図書館にて。笙野の純文学論争ものを順に読み返している。直接の論争部分ではないところ、後半の小川国夫や加賀乙彦らとの対談はふつうに読めるのだが、笙野怒りの猛抗議パートは、そのときの雰囲気を推し量るのが困難で、読んでて途方に暮れる▲笙野頼子については、50代後半になって、やっと正確な診断を得た(重い膠原病)、という補助線を引くと理解できる、という感じ(当然、本書はその前)。
2023/06/08
nightU。U*)。o○O
論争自体はほとんど唾するべきなほど下らないものだけど、さすがの物書きだからパフォーマティブに悪罵を振りまきつつ深いところで本質を捉えた笙野の文章が読ませる。ぜんぜん飽きない。ただアーカイブ的な意味もあるため対大塚用文を何度も突きつけられるのはさすがに飽きた。後半の加賀乙彦との対談は互いの中身をさらけだしているようで面白い。この諸歴がひと段落ついた後の後書きを読むとじーんときて、これはまさしく闘争史だったのだーという感じ。「そんな西洋はきだめみたいなバブル後のどんづまりの中に私はいる。」という一言が重い。
2015/02/09
くままつ
この人の尋常でない言葉へのこだわりが伝わってくる。発せられる言葉へ一切の甘えを許さないところが、かっこいい。いくらでも妥協したり迎合したりしてしまいそうなところで、絶対に手を抜かないんだなあ。業だなあ…。
2013/05/04
のぞみ子
この方のすべてが文学なのだなあ。生きること書くこと戦うこと。みっちり詰まった一冊。すごいカロリー。
2015/03/19
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