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虹とクロエの物語

虹とクロエの物語

虹とクロエの物語

作家
星野智幸
出版社
河出書房新社
発売日
2006-01-06
ISBN
9784309017433
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虹とクロエの物語 / 感想・レビュー

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あつひめ

星野さんの作品初読み。20年という長いような短いような時間を心の中でずーっと気にしていた二人。二人のやり取りはサッカーボールに自分の思いを込めてやり取りするよう。不器用な二人が唯一うまく蹴りあえるもの。サッカーが日本で見直され?人気が出てファンが増えていた時代を風刺しているかのようにそのままズバリのサッカー選手の名が出てきたり。人がどう思うとか社会がどうのとかいうよりも自分ってなんだ?どうして自分がいるんだ?的な考え方が強い。四十という年齢は登山の休憩所のようなものかな?先を見てため息下を見てため息。

2011/05/03

星野

これ良い。久々に、貪るような読書体験が出来たことに感謝。著者は初だけれど、他の作品も読んでみよう。著者独特のこの言語感覚は癖になりそうだ。のみこまれそうになる。虹子とクロエが土石流のように暴力的な、けれど昼間の川縁のように単調な人生の中で変容していき、最終的に行き着いた場所が、紛れもない現実であったことに救いを見出す程には私も大人になったのだろう。ユウジという幻想的な存在の末路も含めて。

2014/10/28

りえ

自意識。若いころ持て余して振り回された苦い思い出がよみがえった。

2014/11/09

メルコ

年に一作は読むことにしている星野智幸の著書。「同級生の虹子と黑衣はサッカーボールを蹴り合うことでコミュニケーションをとっていた。20年後の同級会で再会しそうになるが…」二人の女子高生のサッカーボールを扱うテクニックが並外れていて、女子サッカー部を作ることになる過程が可笑しい。その二人に無人島に一人で暮らす吸血鬼の末裔のユウジがからんでくる。ファンタジー色が強い一冊だった。

2021/03/23

烏山千鳥

誰とも違う独立した個でありたいという意識と、あらゆるものに溶けて同一化してしまいたいという意識。この人の小説はすごく「自意識」をえぐってくる。球蹴りの描写は動的でワクワクしました。

2014/01/31

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