絶叫師タコグルメと百人の「普通」の男
絶叫師タコグルメと百人の「普通」の男 / 感想・レビュー
あ げ こ
そこはもう、地獄のようだ。トンデモ感満載、稚拙さ爆発の。大いに笑い、大いに引く。元々の禍々しさを際立たせるために施した強化と着色。結果そこは地獄であり、敵なぞはもう、皆その何もかもがおぞまし過ぎて見るに耐えない。酷いと言いつつ笑う。笑いつつ確かに混じる事実に引く。しかし当然のように続く猛攻に安堵。悲嘆や叫び、或いは決意と言う形をした、煽り効果抜群の揶揄。憤怒、呆れ、嘲り、悪意…たっぷりと含み、言葉は最早武器。爛々と輝いている。凶悪なまでに。毒々しく。白々しく。笙野頼子がいるので大丈夫。最後は結局そう思う。
2016/03/24
CCC
オタク批判、文壇批判、責任を忘れた反権力気取りの権力者批判、ルッキズムへの皮肉などがないまぜになっている怒りの一冊。ただ文脈が分かるのもオタク(批評家含む)だけかもしれない。よくわからないという反応は、オタクではないか、受け取りたくない気持ちがあるかのどちらかではないか。素直に受け取るととても心穏やかには読めない内容だし、その文圧にたじろぐほかない。顔の醜さにアイデンティティを持つ部分も面白い。ただ気軽に同意や共感とかは言えない。他人事として切り離せるとも思えないから。
2022/08/24
記憶喪失した男
そんなに面白くはなかった。だが、「説教師カニバットと百人の美女」が好きな人は後日談として読むと興味深いかもしれない。
2017/10/10
逸
ああもうほんとうにわけがわからない!わけがわからないけれど、そのわけのわからなさが素敵だ!八百木千本万歳。笙野頼子万歳。わたしはあなたの言葉に翻弄され湧き上がる得体の知れないこの感覚の中毒患者であると認めよう。認め、あなた達を称え信奉することすらやぶさかでない。後書きにも似た、笙野から八百木への私信で横っ面殴られた感も、また絶品。
2009/08/15
ホレイシア
好き嫌いが分かれる作家さんだが、一度はまったものはクセになる文章。佐藤亜紀氏が「彼女が大好きだがストーカーをしないのは豊富な語彙で罵倒されそうだから」と言っていただけのことはある。
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