時間のかかる読書―横光利一『機械』を巡る素晴らしきぐずぐず
時間のかかる読書―横光利一『機械』を巡る素晴らしきぐずぐず / 感想・レビュー
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
11年という尋常ではない時間をかけて一編の短編、横光利一の『機械』を読み、連載していくという挑戦。もう最初の方に何が書いてあったのか何を感じたのか忘れてしまうのではないかしら。感想で小説の登場人物につっこんでいいのか!という驚きと発見がありました。(何というざっくり感!)
2016/03/31
かふ
読書メーターに最初に登録したのに読めてなかった。「高橋源一郎の飛ぶ教室」で紹介されていたので積読の山から引き上げてきた。遅読ということなのだが、作家の心理は想像するしかないので自分自身に近づけて読む。そのなかで作家や登場人物の狂気性を見出すのだ。横光利一『機械』の内容よりも機械的に読み続けるのは何故なのか?こんな本を読んでいるなんて狂ってしまったのかと。それは麻薬(依存症)みたいなもので、宮沢章夫も作家だから作家心理というものを考えるのかもしれない。
2024/11/19
たまご
タイトルから,読むほうも時間がかかるのかと覚悟していたら,11年かけて連載したものを数日で読んでしまい,ちょっと申し訳なく.各連載のところに1行時事が載っていて,知っているものありこんなのあったっけっていうのあり,世相の移り変わりを感じます.でも,11年かけていても,読み方が大きく変化しないところ,宮沢さんのぶれない姿勢がすごいなあと. 状況がそろって,きっかけが起こったら,あとは登場人物は機械の歯車のごとく,進んでいくしかない,ということなんですかね,機械… 難解な….
2016/01/05
koke
短編を11年かけて読むエッセイです。「なかなか読み出さない」「できるだけ長いあいだ読み続ける」という方針で取り組み、どうしてこの短編でそんなことを始めたのかも、もうわからないという。11年かけても、本は変わりませんが、読書体験としては特異なものになります。積読もまた本との向き合い方ですし、速読でも精読でもパラ読みでも、読書というのは自由にすればよいのだな、と思いました。
2022/12/06
Kamogawawalker
『機械』を少しずつ、宮沢さんのエッセイの進行と合わせるように読んでいき、読むことの新たな楽しみを感じることができました。横光利一と宮沢さんの、不可解なものを見る視線が興味深かったです。
2014/08/11
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