千年の恋人たち
千年の恋人たち / 感想・レビュー
のれん
夫の謎の失踪から始まる妻の後悔の物語。 これはエンタメ的なミステリではないので、爽快感も緊張感も用意してはいない。ただ妻である女性の後悔が娘を通して描かれる。 努力し挫折しながらも、自らの道を歩む娘。無機物の塔からの視点は物語を総括しながら、自ら行動する女を肯定的に描いている。 人生を捨てて子を育てる女の一生。それを否定する現代に過去の女は希望を抱いているのだろうか。 男を待つ良妻の殻を抜けた主人公は成長とは言い切れないが、それもまた変化である。 サラッとして重い描写が良いが、ちょっと間延びしたのも事実。
2020/08/29
algon
「半島へ」などと作風が似ていて好ましく読んだ。読了後年譜を見ると「海松」と「半島へ」の間の著作と判った。前後作と違って恋と愛が重いファクターとして存在しているが佐和、明日香の個性を表すのにやはり必須。GPも異質だが輝いていて存在感大だった。淡白なようで濃い愛の模様は納得だが謎のままの前夫はこれで良かったのかどうか。しかしまさに著者らしい環境描写の中で楽しんで読めた。染織についても多少知っているので気合の入った染色描写も興味深く面白く読めた。
2018/08/18
和草(にこぐさ)
題名と内容がいまひとつかみ合わないような感じ。もっと永遠感のある内容があると良かった。
2013/08/09
Mika Ando
★★☆☆☆一人称が入れ替わり、かつ擬人化されたりするものだから、ストーリーの淡さと相まってぼやけてしまう。
2013/10/11
Margate
これはちょっと・・・うーん・・・ わたしには少し スピード感がなさすぎて つまらなかった(失敬満載;) 引き込まれるような感覚を 味わいたいです、読書中には。 草木染めが好きな人なら 楽しめると思います。
2012/08/02
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