マカリーポン
マカリーポン / 感想・レビュー
そのぼん
作中に、作者自身の名前が出てきて、ぎょっとしました。エログロの入った内容だけに、余計になんとも居心地の悪い気分になりました。
2013/05/20
Gemi
最近ちょいちょい読んでいる志麻子さん。この不思議なタイトルに導かれた結果、懐かしいあの頃の気持ちを思い出させてくれた。そう、これは志麻子さんの日常と執筆活動と取材旅の様子を絡めた幻想ホラー作品になっている。しかしスクンビット、ラチャダー、ロップリー、シンハービールなんてワードを見るとソワソワする自分。そして物語にもあの頃のように沈没した。現実と想像が混然一体となって押し寄せてくる。当時のギラギラした夜のバンコク。饐えた臭い漂うカオサン。作中のアルカンシェルとはフランス語で虹。知る人ぞ知る店名。ワクワク。
2022/05/16
redbaron
タイの空気はネットリしているのかしら。志麻子さん特有のネットリに、あたしもネットリしています。そんな空気にの中に身を置くと、見てはいけないもをねっとりとした妄想でさらに肉付けして見ちゃうのよね。マカリーポン…響きがカワイイ♡ あれっ、志麻子さんがマカリーポンになって今の旦那さんにもぎ取らせてのかしら?今後どうなるのかしら。ワクワク…
2016/08/21
いたろう
エッセイなのか私小説なのか、そこに挿入される創作と妄想。虚実あいまいななか、亜熱帯の熱にうかされたような怪しげな雰囲気が幻惑を感じさせる。岩井志麻子のホラー小説の独特の世界観は好きだけど、東南アジアものは苦手、と思っていたら、両方がうまくブレンドされた岩井志麻子でしか書けない小説ができあがった。
2012/09/08
ショコラテ
彼方と此方、現実と妄想、さまざまな境界線が曖昧な物語。新刊が出るたびに「ぼっけえきょうてえ」を期待するのだが、今回もエログロ寄り。カニバル系読みながらご飯食べられる私が、気持ち悪くなりました。特に何か特別にグロいわけではないんだけど、ねっとりした空気感がそうさせるのか。行間から腐臭が漂ってきそう。小説内小説は、ちょっと読むのがタルかった。ずっとエッセイ風で押し通した方が良かったんじゃないかな。
2012/07/14
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