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影を買う店

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作家
皆川博子
出版社
河出書房新社
発売日
2013-11-19
ISBN
9784309022314
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影を買う店 / 感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

皆川さんの60代〜83歳までに発表された単行本未収録作品。わずか260ページに21作品と、短編ながら濃厚な幻想・異端の作品ばかり。解説通り、まさしく「時代が皆川博子に追いついてきた」夢枕獏さん「カエルの死」を彷彿させる雅びな実験的作品もあれば、残酷にして静かな狂気・耽美が咲き乱れる。「使者」「猫座流星群」「真珠」「断章」と好みの作品は多いが、連作で続けて欲しい「釘屋敷/水屋敷」エロチックにして奇譚「沈鐘」『倒立する塔の殺人』を彷彿させる「柘榴」遠い日の童話劇風に、とサブタイトルの付いた雅びな実験的→

2014/06/27

めしいらず

これぞ皆川博子の真骨頂と言える幻想小説の短編・掌編集。一言一句もないがしろにしない、神経の行き届いた文章の美しさ。著者の高い集中力で綴られた物語群は、こちらにも同じように高い集中力を要求する。途切れると忽ち置いてけぼりにされる。物語の路頭に迷う。でもツボにハマるとものすごいカタルシスを味わえる。この本で1番強烈なインパクトを受けたのは、わずか4ページ程の「断章」。この蠱惑的な異世界の居心地は、あの名編「結ぶ」を彷彿とさせる。磨き抜かれた言葉からイメージする旋律に、リズムに、酩酊する。

2014/04/07

おくちゃん🍎柳緑花紅

初めての皆川博子さん作品。未知の世界へ誘われ、私の美しいという観念のその向こうにある美しさに酔いました。すごい作家さんに出会えたのは、読書メーターのおかげです。読むほどにその世界に引き込まれ、特に「沈鐘」ではしいちゃんになって「くにさん」と囁く自分を体験してしまいました。知らず知らず身体の奥深くが疼く読書時間でした。読書って凄い。

2014/06/12

けい

皆川さんの幻想短編を21篇集めた短編集。読むごとに重厚な文章が折り重なって行き、狂気の厚い壁に周囲が覆われて行く様な不安を感じました。筆者の作品は何作か読んでいるんですが、短編は初読。ショートショートに近い様な文章であってもキッチリ世界観を作りそこへ読み手を導いてくれる筆力に感動すら覚えました。様々な世界観で怖がらせ、読み手を心から楽しませてくれる作品でした。

2013/12/08

のり

幻想小説集。正直難しかったが、皆川さんの原点となる極上のアンソロジーなのだろう。読み手もありとあらゆる世界に連れて行かれる。未知なる間と死生観。「墓標」と「更紗眼鏡」が特に好みだった。

2022/02/25

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