妄想科学小説
妄想科学小説 / 感想・レビュー
keroppi
「ガロ」に関する本を読んだら、赤瀬川原平を読みたくなった。懐かしさをおぼえる妄想の数々。70年代の活動に刺激を受け、80年代の文学作品を読み込み、その後「老人力」にも惹かれたものだ。読書メーターのレビューを読んでみると、どうもピンときてない人が多いみたいで少し寂しくなった。あの時代のあの空気が生み出した作家だったんだろうか。
2021/05/15
あも
執筆当時(1976年)は新しかった…んだろうなぁ?連続自殺未遂事件の犯人が指名手配されたり、都会の住宅事情が極まって風呂や廊下や台所をそれぞれ電車で何時間もかかる別々の土地に買わざるをえなかったり…という一風変わった設定のショートショート集。何がダメという訳でもないが、ただ単に古い。あとナンセンスなエロ?がやけに多いのも鬱陶しい。更に途中から唐突に随筆(風の小説?)に代わるに至ってもうギブ。戦後のカストリ雑誌が目の前にあったとして興味深さ以上にのめり込んで読むことは難しいように、純粋な面白さは感じられず。
2019/11/13
ひさか
公評1976年6月号〜1979年7月号の連載からの35編と早稲田文学1977年12月号妄想科学小説の妄、に書き下ろしの解説を加えて2015年1月河出書房新社から刊行。「抱腹絶倒のショートショート集」というオビの文句に惹かれて読んで見ました。言葉の使い方の思い付きみたいなアイデアで、妙ちきりんな世界を語っている。パターン化されていて慣れると、ははーんとそう驚かない。が、自分で考え付くのは難しい。という感じの世界が語られる。ごめんなさい。あまり楽しめませんでした。
2023/10/24
tama
図書館本 新刊案内見て 且つ赤瀬川さんファン。随分前に出た本の、作者逝去記念再版ですね。しかし綺麗な本で読める嬉しさもあるし、個人周辺の方が印税で少しは潤うというのは良いことだと思う。何しろ前衛芸術家の若い頃なんて赤貧洗うが如しだったろうから。小説の形になってます。筒井的妄想とは相当異なる、まさに赤瀬川さんが拵えた「なんだこりゃ?」な芸術の感覚。あと、後のトマソンやら日本美術やらに注がれた「ちょっと違うけど、云われてみるとへぇ~な視点」で現れた事物が一杯。
2015/04/07
あっちゃん
ショートショート!妄想とは、よく言ったもので空想の翼を羽ばたかせ…ついていけない人もいるだろうと思われる(笑)設定の奇抜さやシュールな辺りが星新一と火浦功を思わせる(^^)
2015/03/23
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