シャッフル航法 (NOVAコレクション)
シャッフル航法 (NOVAコレクション) / 感想・レビュー
藤月はな(灯れ松明の火)
ルイス・キャロルばりの言葉遊びとロジック遊び、「考えるな、感じろ!」を地で行く円城塔。また、全体を理解することは困難だが、やっぱり、ディテールを感覚的に楽しむ読書になりました^^;「内在天文学」は語り手が天体を見ている人々だと思っていたら・・・と合わせての題名に納得。「イグノラムス・・」は自由意思の存在への反証として人間の感情や意志が反映されていない反射運動を取り上げているのが興味深かったです。表題作はまさに「不思議の国のアリス」のトランプをシャッフルし続けた結果、一気に飛び出して統一が失われたような感覚
2015/10/28
starbro
円城塔3作目です。作品によっては難解ですが、今回は短編集ということもあり、比較的すんなり読めました。8編の中では「イグノラムス・イグノラビムス」がオススメです。本作で登場する人気料理「ワープ鴨の宇宙クラゲ包み火星樹の葉添え異星人ソース」とはどれほど美味なのでしょうか?「トゥール・ダルジャン」の鴨料理より美味しいのかなぁ(笑)
2015/10/20
そうたそ
★★★☆☆ はじめて円城塔を少し読めた気になった……気がした短編集。とはいっても、いつものように全く理解できずお手上げ状態な作品も半分ほどはあったのだが、普段の作品に比べると一般読者層にも門戸が開かれているようにも思える。前半は割と読みやすい作品が多く、円城塔は21世紀の筒井康隆なのでは?と思ってしまう作品も数々。表題作「シャッフル航法」は「バブリング創世記」を想起させるし、「Φ」は「残像に口紅を」を思わせる。後半では一気に理系色、SF色が強まりお手上げ状態。読み解けた人の解説が欲しいところではある。
2015/10/14
りょうこ
《図書館》初読み作家さんでした。噂では難解と聞いていたので覚悟して読み始めてみました。確かに..難解な部分が多くて悪戦苦闘(笑)短編だったからかしら?でもなんとなくまた機会があったら他の作品も読んでみたいかも?と思わせてはくれました!
2015/10/20
わんこのしっぽ
久しぶりに読んだ円城さんの短編集。以前よりは読み易いけれど相変わらず睡魔との闘いが(笑)「イグノグラムス~」が「宇宙の果てのレストラン」を思い出して懐かしかったのと「内在天文学」はちょっと清々しさのある終わり方が印象的でした。好みはこの2編かな。
2015/10/12
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