夕暮れの時間に
夕暮れの時間に / 感想・レビュー
もりくに
山田太一のドラマが好きです。彼のエッセイも。大言壮語でなく、穏やかな物言いが。沢村貞子夫妻との感情細やかな交流がいい。彼女の「老いの道づれ」買ってきた。読むのが楽しみ。後半の書評もとても良くて、ぜひ読んでみたい気になる。「あとがき」にある画家の「木下晋」の美しい「皺」見てみたい。「皺のない肌はつまらない」というのは、目から鱗。山田太一の新しいドラマ期待!
2016/03/07
今夜は眠れない
いかにも、著者らしい。あとがきも面白かった。
2015/11/25
nizimasu
山田太一さんのエッセイ集。あとがきによればそのすべての文章は70代に書き後書きだけが80代になってからだとか。ニヒリズムというかどこか人間に対する信頼から距離を置いている感じが個人的には非常に合点がいく。戦争を通過してそこから湧いてくる社会との距離感。後半は書評が多くてほとんど手にする機会のない文学がほとんどだけど山田さんの筆致はつい手に取りたくなる。中でも中野翠さんが書いた小津の本は惹かれた。文章もさることながらイラストもいいと珍しくべた褒め。多分、絶賛一辺倒にならないのがいいのだろう。愛情を感じる文章
2015/10/04
ひさか
2015年8月刊。70歳代の時に書いたものとあとがきにありました。初出が1998年〜2014年の間のエッセイ的なもの52篇です。「雷門」では、お父さんのことが語られ、異人たちとの夏を彷彿とさせる描写があり、興味深かったです。深く、潔ぎよく語られる山田さんの思いは、貴重です。
2016/01/28
よし
初めてのエッセイ。彼の作品をいろいろ読みたくなった。「老いの寒さは唇に乗するな」「 社会は現在と未来だけでは不足で過去を生きた人たちを失えば その分人間 の現実を見失ってしまう。」 「老人の私は生活者としてシミひとつない肌とはとっくに無縁で、老婆の真実の方がずっと身近である。 シワだけでなく、まるごと老いの実存を見つめ直したい」
2024/02/21
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