ふたり天下
ふたり天下 / 感想・レビュー
starbro
北沢秋は、全作品読んでいる作家です。久々、歴史小説の新作、黒田長政と徳川家康との化かし合い&謀略、300P強一気読みしました。新鮮なテーマで歴史に「もし」を投げかけることが出来たら面白いんでしょうネ。二代将軍徳川秀忠が凡庸だったからこそ、徳川政権は長期安定したのかも知れません。
2017/01/14
ゆみねこ
北沢さんの歴史エンタメは、読みやすくて大好きです。関ケ原以降、まだ徳川が真の天下平定を成していない混乱期。黒田長政と結城秀康が組んで天下を狙う。歴史は変えられないけれど、もしかしたらと想像をすることは楽しい。
2017/01/04
イトノコ
関ヶ原で大功を挙げるも掌を返された黒田長政と、実子でありながら父家康に冷遇され続けた結城秀康。ふたりの男が結託し、関ヶ原で決した徳川の天下に反旗を翻す。/黒田長政(地味)と結城秀康(地味)が手を結んでいたら…という戦国好きの心をくすぐる歴史IF小説。結末には賛否あるだろうけど、まあそれはいい。しかしあの昔話の多さはなんとかならないのか。約300ページ全5章のうち、2章は長政と秀康のバックボーンに費やされ、その後も立花宗茂の回想やらが挟まれて、実質話が動くのは100ページくらい。短編でいいじゃん。
2022/04/05
Kaz
これは結城秀康、黒田長政の2人を主人公に立花宗茂を絡めた歴史ファンタジーだ。秀吉を天下人に押し上げた父・官兵衛。家康に天下を取らせた息子・長政。キングメーカーの素養がある黒田家だからこそ、この話も「あり得るかも」と思わせるものがある。 確かに三成憎しの一心で関ヶ原で家康に味方した、豊臣恩顧の大名たちは江戸幕府ができてから寝覚めの悪い思いをして居たことがしのばれる。 生きていく上で腹に据えかねる思いを他者に持つことは避けられないが、そのときは距離間を無関心になるまで離すのが賢いんだろうな。
2018/07/16
ASnowyHeron
親が偉大であるがゆえに本人がまっとうに評価されず、鬱々している心情がよく伝わってくる。豊臣家の行く末は歴史的に知っていても、関ケ原と大阪の陣の間に天下そ揺るがす騒乱が起こっっていたのか!?、と思わせる展開に引き込まれた。歴史小説の間隙をつくような物語でおもしろかった。
2017/02/18
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