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高峰秀子と十二人の男たち

高峰秀子と十二人の男たち

高峰秀子と十二人の男たち

作家
高峰秀子
出版社
河出書房新社
発売日
2017-06-22
ISBN
9784309025728
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高峰秀子と十二人の男たち / 感想・レビュー

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もりくに

高峰秀子さんの対談の中から、養女の斎藤明美さんがセレクト。大谷崎や三島由紀夫や成瀬巳喜男など怱々たる顔ぶれだが、高峰さんは特に臆することもなく、彼女の文章に通づる自在の語り口。大谷崎とは、「細雪」の映画化のあれこれを話し、大谷崎も終始ご機嫌。三島とは年も近いこともあり、友達トーク。映画界には「美男」が多いでしょという三島に、「美男美女は商売だからね」と応ずる。お互いの良さについて、三島が高峰を「天衣無縫」と評すれば、高峰は三島を「未完成の良さ」という。「女優はいつかできなくなる。その時<カス女>はいや」。

2018/12/01

gtn

相手が谷崎潤一郎であろうと誰であろうと物おじしない高峰秀子。三島由紀夫には、同世代の気楽さもあろうが「三島先生のよさは未完成のよさだと思ってるの」と品定する始末。「オナラの話」と銘打った落語評論家興津要との対談。屁をマクラに本題に入るのかと思ったら、屁の話に終始し驚く。

2020/02/11

小豆姫

昭和の名女優であり名文筆家でもある高峰秀子さんの『わたしの渡世日記』は、何度も読み返したい私の生涯の宝本だ。他にもたくさん読んできたけれど、また新たに刊行されたものがあったなんて。たまらなく嬉しい。これは高峰さん26歳から80歳までの雑誌などに掲載された対談をまとめたもので、高峰さんの筆によるものではないけれど、ただただ嬉しい。その時代の空気を吸いながら、郷愁にゆっくり浸った。

2018/09/05

よし

26才から80才までの対談集。「私の渡世日記」であらまし分かっていた当時の出来事を著名な対談者とテンポよく自然にやり取りしている。さすがである。「臆せず、無理をせず」って所か。「文豪谷崎の前では、あえて己を控え、切れる三島にはちょっと斜に、ずけずけ切り込む近藤氏には相応に切り返し、興津氏は、喜々としてーーー。」あとがき夫 松山とのニューヨークでのエピソードは、何ともほほえましい。

2019/11/09

chiyo

★3.5 谷崎潤一郎、三島由紀夫、成瀬巳喜男を含む、合計12人の男性著名人と高峰秀子の対談集。高峰秀子が対談した年齢は、25歳~80歳と実に55年の歳月がある。が、その全てに共通しているのは、高峰秀子が常に自然体であること。多くの随筆でも見られるように、奢りも飾りもない真摯な言葉が紡がれる。そして、対談相手によって時に控え目に、時に軽妙にと、己の立場を弁える姿勢と相手を思いやる聡明さに頭が下がる。個人的には、三島由紀夫、近藤日出造との対談がお気に入り。成瀬巳喜男との対談が、僅か数ページしかないのが残念。

2017/12/11

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