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かぜのてのひら

かぜのてのひら

かぜのてのひら

作家
俵万智
出版社
河出書房新社
発売日
2017-06-21
ISBN
9784309025827
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かぜのてのひら / 感想・レビュー

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双海(ふたみ)

学生時代に読んだ第二歌集。懐かしい。「駅前の花屋に群れる今はまだ誰のものでもないスイトピー」

2019/11/21

おはぎ

教え子との歌が印象に残るなと思っていると、「…歌の選択にあたっては、生徒たちとのつながりから生まれたものに、点が甘くなってしまったようです。」とのこと。気持ちもわかる。のちの歌集で、子どもの歌はそのまま出す「刺身」だと表現していたけれど、教え子との歌も似たようなところがあるように思う。『サラダ記念日』のフレッシュ感がいい意味で薄れ、年数の分だけ成熟した歌になっているか。お気に入り2首▶︎駅前の花屋に群れる今はまだ誰のものでもないスイトピー/マシュマロのような文字書く少女らにハートと星の書き順を聞く

2022/08/03

てん

サラダ記念日に続き。俵万智の歌集を、順を追って読もうと思う。第一歌集のサラダ記念日に比較し、少しだけ暗くて重いトーンが加わっているような。澱のような。自分も見たことのあるような光景がこのような短歌になるのかと。芭蕉の俳句のようなものもある。「堅牢な建物のなか五月雨を忘れて眠る金色堂は」サラダ記念日より、こちらの方が好きかな。

2021/11/05

yumicomachi

再読。第一歌集『サラダ記念日』から四年後の1991年に刊行された第二歌集。退職した橋本高校での生徒たちとのつながりから生まれた歌、海外を含む旅行詠、恋愛の歌、家族の歌、花を観察して詠んだ歌など四百七十余首を収録。どの短歌もとても読みやすく、心にスッと入ってくるのは流石と思う。〈B4の上質紙トンと揃えおり心もこんなふうにトトンと〉〈つぶやけばりんどうりんどう秋の夜の鐘の響きをふと思わせる〉〈黒板に鳥飛ビ廻ルと書きおれば君へ向かってゆく一羽あり〉〈しぐるるやコペンハーゲン大学の食堂で飲むカフェカプチーノ〉等。

2023/07/20

marimo

★★☆ ずいぶん長いことかけて読んだな、と確認したらほぼ1年が経っていた。第2歌集。だいたい今のわたしと同じ年頃を生きていた彼女が紡ぎだした言葉は、どれもぴんと背筋が伸びているようでうつくしい。日常に向ける眼差しのまっすぐさに圧倒される。人は一人でいたり誰かと一緒にいたりするけど、いずれにせよ、情緒は自分の心で感じなければいけない。■あの夏に君と笑ったお芝居のチケット栞にして読む詩集■スクランブル交差点、青 いっせいに魔法が解けて人歩き出す■目に見えぬ一点がそこにあるように天に吊りあげられる飛行機

2018/11/09

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