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花歌は、うたう

花歌は、うたう

花歌は、うたう

作家
小路幸也
出版社
河出書房新社
発売日
2017-10-26
ISBN
9784309026121
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花歌は、うたう / 感想・レビュー

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いつでも母さん

主人公・花歌を取り巻く家族や友人の物語。真ん中には失踪した天才的ミュージシャンの父・ハルオがいて、花歌の歌がある。なんたって祖母・うた67才がかっこいい。背筋がシャンとして酸いも甘いも噛み分ける感じは、もう少し上の年齢のようにも感じたが。小路幸也の作品はやっぱり優しくて、ちょっと物わかりの良すぎる人が多いのも私は嫌いじゃない世界だ。ほっとする感じとでも言おうか。花歌がうたう歌が、歌声が心の中心に聴こえてくるような読後感だった。

2017/12/01

みかん🍊

読みやすくサラサラと読んでしまったがストーリーも都合良くサラサラ行き過ぎではないか、天才ミュージシャンを父に持つ花歌が歌うことで急に周りが動き出す、天才の子供が天才とは限らないのが現実だが才能を持った人間の周りには才能を持った人が集まってくるのか、気風の良い祖母は格好良かったが花歌が歌いだしてからの展開がわくわくしたがあっと言う間でもう少し掘り下げても良かったのでは。

2017/12/18

ひめありす@灯れ松明の火

人は絶望した時には歌を歌わない。死にそうな時には鼻歌を歌わない。そのものに、生きるための力があるからだ。歌える限り、人は死なない。裏切られた夜には音楽を拒絶する。でも花歌はきっと歌をうたう。死にそうな時には死にそうな歌を。絶望の中では絶望の音を。だって、彼女は歌と共にある。楽器を鳴らして、音の中に生きる。それが花歌の生き方だからだ。花歌は、うたう。今日も、明日も。むっちゃん、リョーチ、花子さん、うたさん。そしてオトウサン。一緒に生きていく人の歌を。明後日も。誰かを生かすための歌を。未来も、ずっと。うたう。

2018/03/31

ぶんこ

東京バンドワゴンを彷彿とさせる雰囲気が漂っていました。天才ミュージシャンである父が家出して9年。娘の花歌が幼馴染とともにYouTubeに歌をアップ。才能を見つける人がいて、育てる人がいて、開花していくのだなぁ。花歌にはむっちゃん、リョーチ、そして父と一緒の活動していたミュージシャンの仲間が助っ人になっている。必要な人を呼び集める力も才能の一種かな。しみじみと才能というものに思いを持っていかれました。

2018/02/19

ひらちゃん

小路幸也さんらしい。失踪した父へ届け花歌のうた。花歌のうた、聞いてみたい。素直な気持ちになれるんだ、小路さんの本を読むと。だって悪い人っていないんだもの。いつでも、すんなりすっと入ってくる言葉に救われます。

2017/11/23

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