プーさんの鼻
プーさんの鼻 / 感想・レビュー
KEI
俵万智さんの短歌は分かりやすく、日常の一コマを詠んでいるので好きな歌人さん。本作は息子さんがお腹にいたからから生まれて育つ様子が歌われていた。好きな歌はたくさんあるが一例、【寝返りをふいに完成したる子の瞳に映るテーブルの脚】【クロッカスの固き花芽に萌(きざ)すごとぽちりと吾子の前歯生え初(そ)む】 穂村弘さんの解説も勉強になった。こんな歌が詠みたい💦
2021/01/29
なる
表題作など多くの作品は作者本人が母親になったことから生まれてきた短歌の趣が強い。身籠って子を産み育てているその日常のささやかな心境の変化を綴っている。悪くはないけど文学作品としては退屈かな、と思っていたら表題作の次の『アボカド』から感情が怒涛のように襲いかかってくる。やばい。『裸の空』『卵』『白い帽子』『鍋』…やはりこの人は恋を描くのが悪魔のように上手い。つかまれる。そして『父の定年』『弟の結婚』など、身近にいる愛しい人のこともとことん伸びやかに描く。『夏の子ども』以降の子どもの作品は洗練さが戻る。
2022/08/30
Maki
ゆびさきに はなびらつけた おさなごが 奏でる音に のって旅する ・幼い子がぺたんとおばあちゃん座りしてくちびるを突き出し、小さなはなびらのような爪を使って意識を集中してなにやらしていると聴こえてくるあの音。わかりますかね?息する音。はぁはぁ言ってるのとは違うんです。体の中から聴こえてくる音。大好きなんです。
2019/12/28
まぁみ
子育て中、2005年刊行の単行本が息子の成長と共にありました。2018年に単行本と文庫版も刊行され、三冊並びました(笑)。この度、PASSAGEさんの万智さんの本棚から単行本のサイン本を購入♡再読の機会を得た気がしました。本当に素晴らしいとしか言いようがないのです。そう言えば…当時四人のママさんに贈りました。短歌に興味があるのかも分からないのに(苦笑)。文藝春秋刊行はピンクの装丁で素敵ですが文庫版のオーバーオールが可愛いの。河出書房新社刊行の酒井駒子さんの装画もたまらない♡感想ではないねm(*_ _)m
2023/10/24
江藤 はるは
想い伝えるには 真面目にやるのよ 真面目にやるのよ
2020/02/08
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