日本SF精神史【完全版】
日本SF精神史【完全版】 / 感想・レビュー
まりお
明治から現代まで。日本のSFの流れについて。面白かったのは明治あたり。社会改良を描くのもSFであるのならば、あの「食道楽」もSFと言うのは面白い。
2018/06/10
塩崎ツトム
日本SFの歴史を幕末から戦前・戦中・戦後から80年代~21世紀まで。二つのSF史に関する書籍の合本(?)でもあるので、前半と後半とで空気が違う。80年代のSF当事者の空気が感じられる後半も面白いが、客観的資料として価値があるとしたら前半か。
2018/07/24
てら
広範囲・長期間の現象をよくここまでまとめたものだと感心するしかない大変な労作。明治どころか幕末から話が始まるのに度肝を抜かれた。幻想文学や芸術思潮などの私が不明なジャンルも丁寧に解説されていてまたびっくり。SF大賞・星雲賞のダブルクラウンも当然の大著です。日本SFに栄光あれ。
2020/02/02
tieckP(ティークP)
二冊の本がベースで、前半の客観的に日本へのSF移入の流れを述べているところと、後半の本人の経験や、直接会った作家たちの話を元にしているところとで、雰囲気が異なる。どちらも興味深く、前半はそのまま資料的価値が高く、後半については当時についてのさまざまな言説の一部として扱われるに相応しい。客観的な論述の上手さに美点があり、だからこそ後半になると「これだけの書き手でも神の視点にはなれないものだな」と思わされてしまうイデアがSFで表現されたものを論じるのが非常に上手く、イデアを直接論じると稚拙になるというか。
2023/05/17
軍縮地球市民shinshin
日本SF小説の通史的な書物。幕末から話を始めていて明治・大正・昭和・平成と続く。戦後はSF論争史、事件史も触れていてなかなか勉強になる。しかし元々は別々に出版された本を2冊を合本にしたもので、400頁を超える大冊。なかなか読むのに難儀した。
2019/03/17
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