絶望キャラメル
絶望キャラメル / 感想・レビュー
starbro
島田雅彦は、永年に渡って新作をコンスタントに読んでいる作家です。東村アキコ描き下ろしのウォームアップコミックからスタート、著者の新機軸でしょうか?著者ならではのマニアックな地方再生野球アイドルキャラメル物語でした。細かい所にこだわった野球の試合のシーンが多いので、野球が嫌いな人にはオススメしません。
2018/06/25
佐島楓
うーん何だろう、絶望的に感情移入できなかった……。青春にありがちなセンチメンタリズムが排されているからだろうか。それがリアルだという評価もできるだろうが、もうちょっと若者は繊細なものだろう。島田作品らしい小ネタには笑わされたが、真っ直ぐな青春小説を求めている読者にはおすすめできない。
2018/06/15
メタボン
☆☆☆★ 文藝に連載されていたとは思えないほどポップで軽い青春小説。こんな軽い小説なのに島田の文体の冴えが出ており序盤は夢中になって読み進めた。弱小野球部が甲子園へ出場するまでのくだりは「もしドラ」を彷彿とさせる。中盤からはちょっと都合が良すぎる展開で夢が醒めてきた。でも面白く読めたことには違いない。
2018/11/10
竹園和明
限界集落とは行かないまでも、若者が夢を持てず出て行ってしまう葦原市。その葦原出身で多彩な職歴を持ち、その割にまだ若いという僧侶が4人の高校生をプロデュースして多方面から街の再生に乗り出して行く。芸能、野球、微生物…という何の関連もない各分野から大胆に街を変えて行く過程がユニーク。既得権を守ろうとする旧態依然とした体制側の妨害にもめげず突き進む姿が小気味よい。展開はオーソドックスだけど、爽やかな風を頰に感じるようなライトさが魅力。若い力はこうでなくちゃ。オッサンだってそれなりに闘ってるんだからさ(笑)。
2018/08/24
keith
衰退の一途を辿る地方都市。そんな街に戻ってきた僧侶放念は四人の高校生によって街の再生を図るべく動き出す。野球やアイドル創出によって街への注目を集めるとともに、前市長の利権による開発阻止を狙うという展開です。高校生四人のエピソードは面白いですが、利権云々の話はいらなかったような気がします。
2018/07/22
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