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愛すること、理解すること、愛されること

愛すること、理解すること、愛されること

愛すること、理解すること、愛されること

作家
李龍徳
出版社
河出書房新社
発売日
2018-08-25
ISBN
9784309027203
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愛すること、理解すること、愛されること / 感想・レビュー

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あも

食事中に隣のテーブルで店員にネチネチとクレームを言う輩を見た時のような、延々と愚痴を言う癖に何を提案しても煮え切らない相手にかける言葉のストックも尽きて眺めているような。そんな不愉快さを覚える小説。そして不愉快なのになぜか癖になる不思議な小説・作家でもある。自殺した大学時代の後輩の妹に呼ばれのこのこと旅行に行く2組のカップルも、目的の見えない妹も。誰もが誰かを否定するために否定し、自分を見ないために現実に蓋をし背を向ける。誰の同情も引かない薄っぺらい絶望のリアルさに。愛し愛され理解することの難しさを知る。

2019/08/20

おかだ

なんとなくこの作家さんの見せてくれる絶望の色合いが好きで追いかけてしまう。今回の作品は、要所要所繰り出される毒がじわっと効いた。男女4人の2組のカップルが、死んだ後輩の妹に誘われ山奥の別荘にやってくる。何が起こるのか、まさかの館モノのミステリー?いやいや、やっぱり人間同士の急所のえぐり合いみたいなやつだった。いつもなら鋭い切っ先でためらいなくドスドスやっちゃうイメージだけど、今回は先の丸い刃で探りながらゆっくり…みたいな感じで、それはそれでダメージ大きいわ。最終的に、諦めしか感じられないラストに、ため息。

2019/07/31

ヒデミン@もも

難しい。愛することも、理解することも、愛されることも。そして、人生も。

2020/02/03

メタボン

☆☆☆★ 第1章の、相手を叩きのめそうとするかのような悪意ある言葉の応酬が、この作家の本領が発揮されていて良かった。怖いもの見たさで読み進めてしまう。第1章のみ現代劇の戯曲として独立させても良いと思った。第2章、第3章で、大学時代同じサークルだった4人とその後輩の妹のその後の境遇がつづられるが、パワーダウンは否めない。それは登場人物達の年齢の重ね方と文体がシンクロしているものなのか。一人、エゴの固まりのような珠希だけが奔放な生き方を謳歌しているようだ。

2020/12/01

かおりん

4人の男女が後輩の妹に別荘に誘われて集まる。後輩は自殺し、日記を残していた。個性的な4人の性格が会話で浮き彫りになり強烈な印象を残す。こんな過激な女の子がいるだろうか?後輩の妹はこのうちの男と引っ付いたり離れたりを繰り返す。自己中心的な言動に、読んでるこちらががっかりさせられた。愛すること、理解されること、愛されることをつきつめて考えたことはないなー。最初がなかなか読みすすまなかった。

2018/12/05

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