小岩へ: 父敏雄と母ミホを探して
小岩へ: 父敏雄と母ミホを探して / 感想・レビュー
れっつ
「死の棘」に著される島尾敏雄・ミホ夫妻に興味を持ち、この新刊を初読み。夫妻の長男による、家族が小岩に住んでいた頃の思い出し書きをランダムに綴った1冊。各小章の文の内容が上手く着地しないまま次章へ移るため、流れを掴めず正直読みにくかった。伸三氏は幼少期から、兄として妹を気にかけながら、母親の常軌を逸した性質による支配と父親の終始身勝手な態度との狭間で、自身は生きにくい人格とならざるを得なかった、が主題という印象。あとがきと、その直前の三章に、彼の言いたかったことが集約されているように思う。
2018/09/27
湯一郎(ゆいちろ)
小岩に縁があるので、タイトルに惹かれて。島尾敏雄、島尾伸三、しまおまほ。しまおまほだけはなんとなく名前を知っていたくらいで、それ以外は全然知らなかったので面白い。伸三が4〜6歳の間だけ過ごした小岩の思い出なので、全体的に夢の中のよう。島尾敏雄の『死の棘』とかと併せて読めばもう少しわかるのかも。
2019/02/12
yoyogi kazuo
「死の棘」は未だ島尾敏雄とミホの魂に食い込んだままだ。
2020/12/20
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