お金がない! (暮らしの文藝)
お金がない! (暮らしの文藝) / 感想・レビュー
nonpono
図書館でお気に入りに登録している本を読むことにする。年末だから。なぜ、わたしはこの本にひかれたのかは、謎である。しかしお金が本当にない時は読みたくもないのでは。まあ底からは抜け出したか。久しぶりに目にした中島らも。「不幸をひけらかすのが人に迷惑なのと同じように、幸福だって隠しておくのがよいもののようだ。」痺れます。一杯のウドンか、タバコを迷っても坂口安吾は、「タバコの方を買うもので、私がどんな時でも自分を信じていることができたのは、こういう瀬戸際に自分をあざむくことがなかったせい」、悲しいがわかるんだ。
2024/11/03
かっぱ
【図書館】太宰治から赤塚不二夫まで。お金にまつわる文章を切り取った29篇。タイトルは「お金がない!」ですが、赤貧といったヒリヒリしたものではなく、どこか余裕を持った内容が多い。そして笑える。佐野洋子、蛭子能収、中島らも、宮沢章夫、高野秀行、坂口安吾、水木しげる、太宰治、杉浦日向子がおもしろかった。
2019/06/14
あじ
金銭感覚を千姿万態集めたアンソロジー。『ゲゲゲの女房』極貧時代が脳裏を掠める水木しげる「貧困のなかで結婚をする」。流浪旅をした百円紙幣の成就が懐を温める太宰治の「貨幣」。高野秀行の「守銭奴の叫び」も五本の指に数えたい一篇だ。【暮らしの文藝シリーズ】の中で“お金”が一番好き。冴えたオリジナリティを発揮するコラム企画もユニーク。
2019/02/21
tomi
貸本漫画家時代の極貧生活を綴る水木しげる、ひと月の稼ぎが一夜の酒に消える坂口安吾から、気前よく若手スタッフを奢ったために冷や汗をかく三谷幸喜まで、さまざまな「お金がない」体験が綴られたアンソロジー。エッセイ以外にも太宰治や星新一の短篇から天才バカボンの一話まで収録されているという多彩な内容で、興味深い話がいろいろ。毎月毎月赤字が続くと不安になるのだが、結構何とかなるのかな。
2019/03/15
メタボン
☆☆☆ 貧乏やお金にまつわるエッセイ、短篇を集めたアンソロジー。面白かったのは、夢野久作「お金とピストル」、高野秀行「ドケチ男「守銭奴」の叫び」、寺山修司「手相直し」、太宰治「貨幣」、星新一「消えた大金」。
2019/12/24
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