KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

江戸釣百物語 ; 将軍から庶民まで

江戸釣百物語 ; 将軍から庶民まで

江戸釣百物語 ; 将軍から庶民まで

作家
長辻象平
出版社
河出書房新社
発売日
2021-11-25
ISBN
9784309030104
amazonで購入する

江戸釣百物語 ; 将軍から庶民まで / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

タツ フカガワ

中国の故事に、一日幸せになりたいなら酒を飲み、三日幸せになりたいなら結婚をし、一生幸せになりたいなら釣りを覚えなさい、というのがある。その釣りが日本で趣味・道楽として始まったのは江戸時代からと本書で知った。このほか北斎「富嶽三十六景神奈川沖浪裏」で描かれる大波に翻弄される船は、初鰹の仕入れに行く舟だとか。また、神坂次郎のベストセラー『元禄御畳奉行の日記』の主、尾張藩士朝日文左衛門が、綱吉の生類憐れみの令のなか投網を持ってたびたび海に出かけていたのには笑った。釣りという窓から見る江戸もなかなか面白かった。

2024/07/14

サケ太

非常に興味深い。江戸時代の釣りエピソードや釣り事情が説明されている。個人的には、『鮫釣り』のエピソードが面白かった。雇われた釣り人たちに、長老の助言。なかなかに映画的な話で楽しい。工夫のこらされた日本の釣具。釣りが江戸時代に広まった理由。読みごたえのある話が多くて満足。

2022/05/24

ようはん

以前に読んだ同じ著者による「江戸の釣り」と内容が被る所があるけど、刀の鞘の紋様に釣りの場面が描かれた物があったり多種多様な釣具が開発されたりと老若男女・将軍から庶民まで江戸時代の人々は釣り好きだったんだなというのが分かる。

2022/04/07

wasabi

父が若い頃は釣りを趣味とし、休日は、いや休暇を取っては磯釣りに出かけていた。職業としての漁ではなく、趣味としての釣りの歴史は日が浅く、江戸期以降の文化だという。今と違って竿、糸、錘、針などの釣り道具は貴重だから、誰でもおいそれとは揃えられぬ。安泰の世の江戸中期は、まず暇を持て余す武士が熱中したようだ。上級武家では女性にも盛んだったとか。幕末の動乱期においてさえ大公望は竿を離し難し。慶喜なんぞ新政府に権力を譲渡するや駿府で釣り三昧とはいかがなものか。それにしても、江戸の職人が作る釣り道具の精緻さはさすがだ。

2022/06/26

スプリント

怪談の章が面白かった。 歌川国芳の浮世絵の謎も気になる。

2022/01/21

感想・レビューをもっと見る