生物としての静物
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生物としての静物 / 感想・レビュー
蘭奢待
2022年河出書房新社版。個々の内容はさすがに古いが、開高健が愛する至高の物たちのエッセイ。ライター、タバコ、パイプ、万年筆、ナイフ、釣具、服装、酒。自分にとって至高の文章だ。全てを真似たくなる。とりわけパイプタバコには興味が尽きないご、25年前にやめたタバコには近付いてはならぬ。琴線に触れるピカリと光る表現が楽しい。
2024/03/23
NAGISAN
1983年執筆本の復刊。著者は『日本三文オペラ』等の作者であり、サントリー出身、ベトナムの取材やアマゾン川等秘境での釣りに関する記事でも有名。人が旅に同行させる携行品(静物)。人が静物を一方的に使役していると思いこんでいるが、静物も人の考え方や行動に影響(著者の言葉では「媚びる」)を及ぼす。 著者の文章は軽妙で読みやすい。リフレインや体言止めを多用している。2~3度しかお会いしたことがないが、その仕草・語り口がよみがえってくる。
2022/03/07
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