満天の感情
満天の感情 / 感想・レビュー
(C17H26O4)
生の原形を見た気がした。読み友さんの登録から縁をもらった『古事記』詩画集。棟方志功を思わせるような、ほとばしる力を感じる木版画。対する池澤の詩は透明感があり、少々弱く思えてしまうが、それが却って時空を繋ぐ。これを読むことをきっかけに、積んでいた池澤訳の『古事記』を前もって読んだ(読めた)。それがとてもよかった。それぞれの場面が生き生きと、容易に、時としてユーモラスに立ち上がってきた。
2022/10/16
けんとまん1007
古事記は、名前を知っているが、読んだことがない。何となく、漠然としたイメージを持っているだけ。こういう形式で、古事記の世界に触れるのも、いいものだと思う。神代の時代の物語は、時に激しく、時にユーモラスに描かれていて、とても生き生きとしている。迸るエネルギーがある。
2023/12/30
Kyohei Matsumoto
橙書店で見つけて、コンセプトが面白いから買ってみた。読んでみたが、詩のレベルがあまりにもバラバラすぎて非常に読みにくい、なんだこれはと思いながら頭に入らないながら読んだが、52年かけて書いたというふうにあとがきに書いてあった。詩のバラバラ感がそこでよくわかった。古事記をモチーフにした版画があることで時間軸がついているが、詩に関しては統一感がなさすぎる。いいのはいいがよくないのは全く入ってこない。こういうコンセプトが好きな人はいいと思う。いろんなものがごちゃ混ぜになっているのがいいという人は。
2024/01/27
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