性幻想と不安
性幻想と不安 / 感想・レビュー
魔魔男爵
男女とも幼児の時に母を怨んだ経験から女性蔑視女性差別をするようになる。女だけに育児を任せる社会を直さなくては、女性差別は無くならず、支配欲戦闘欲の男の論理が人類を滅ぼすという本。著者は哲学や心理学や精神分析に汚染されていて、暇な中流階級向けの本。理論が検証不可能な心の問題なので、自然科学の考え方しかしない人にとって本書はギャグである。あじましでおのギャグ「僕は本当はお母さんを恨んでいたんです。知らなかった、お母さんとお父さんがあんな事をしていたなんて!」を想起したw。
2018/01/06
ヒナコ
男女差をほとんど対象関係論だけで説明しようという野心作。性道徳、主体性の有無、理性と肉体、文明と自然という男女にあてがわれたジェンダー差を幼児と母親の関係性のみで説明するのは、現代の読者からみれば穴だらけであるが、古典として読むには楽しいテクストである。 欲望の最初の対象でもあり、欲求を満たすことのできない母親に対する幼児の両義的な感情が、父親の母親に対する支配へと、そして、男全体が父親に支配を委ねる独裁体制への委任へと繋がる過程を分析した第8章は、「トーテムとタブー」のフェミニズム的読み替えかもしれない
2018/01/10
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