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裸のランチ

裸のランチ

裸のランチ

作家
ウィリアム・バロウズ
William Burroughs
鮎川信夫
出版社
河出書房新社
発売日
1992-04-01
ISBN
9784309201856
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裸のランチ / 感想・レビュー

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田氏

ジャンキーたちの狂想曲。性と死と糞にまみれたスラップスティック。この羅列された狂騒は何なのだろう?何か大きなものが圧縮されているが、もはや押しつぶされて中身が飛び出ている。そこに理屈は感じられるけれど、意味があるかはわからない。アルフレッド・ベスターのエログロも大概だったが、ここまでトンだものの前では霞んでしまう。これはもう文芸よりむしろ映像作品と呼ぶほうがしっくりくる。麻薬という通奏低音のうえで、様々なシンボルが入れ替わり立ち替わり、姿を変えて踊り狂う。シュール。カオス。この本を表現する語彙がもうない。

2019/10/25

Erika

読んでると脳がバグる奇書。ストーリーは無く荒唐無稽だが時折出てくるブラックジョークやカオスな展開が面白かった。ヤブ医者がトイレのラバーカップを患者の切開口に当てて吸引するというシュールな手術シーンや、人間を原形質の吸収によって一人の人間に合併しようと目論む液化主義者、体内はごちゃごちゃしてるよりもシンプルな方が良いと思い臓器の断捨離を勧めるミニマリストなど、トンデモ発想についつい笑った。これを映画化出来たのはあの変人クローネンバーグ監督くらいだと思う。映画も独特の世界観で面白かった。

2024/08/26

よしじ乃輔

理解しようと読んだらダメだった。ジャンキーが感じる世界ってこういうものなのか、と感じるものなのかも。苦手ではありましたが一生忘れない唯一無二な作品である事は確か。

2024/03/29

みゃーこ

正直読まないほうがいい。危険。中毒性あり。文章自体幻覚者のもの。ドラッグそのものだといってもいい。「カットアップ手法のとりとめのない断片的な幻覚を見、世界の基盤そのものがどろどろに溶解していく様子に眩暈を覚え、言葉の意味など追おうとすると頭痛にさいなまれて」しばらく現実世界に帰ってこれなくなる。当面社会不適合感が加速することになるだろう。精神的にキツイ、酔う、読まない方がいい。そしてそう思いつつやめられなくなるだろう。

2012/07/25

ぜっとん

ドラッグだなぁ。大体解説に書いてあるから大して言うこともないけど、これを批評性とか先鋭性だけで語っちゃうのも勿体無いとは思う。美とグロテスクは必ずしも相反しないものだから。滑稽に堕していないのは、これだけの論争が事実起きていることからも明らかだろうと思うし。なるほどと思う部分は多かった。人類総ジャンキーですね、やっぱり。

2012/09/21

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