エクリール: 書くことの彼方へ
エクリール: 書くことの彼方へ / 感想・レビュー
袖崎いたる
デュラスを読む初めての作品が小説でないことは彼女に敬意を払っているとはいえないかもしれない。この作品において重要だなと感じたのは書くという行為の、沈黙のなかの絶叫というイメージである。それは叫びたくてしかたないという病のように、ラカンの評ではないけれど、原初の欲求なのかもなと感じた。そして蝿である。この本を語るには蝿は外せない。語られざる無言の死が、時を隔てて記述されることの礎石性というか、それなくしても構わない偶有性であるように思えて、しかし忘れていない自分がいるという単独性がある。得も言われぬ凄さ。
2015/06/08
oyu
※図書館
2009/06/28
ひかり
再読
2014/06/20
むらさきたらこ
デュラスの本の中で一番好きかな。
ハルト
デュラスという存在そのものに惹かれてしまう。
2011/03/28
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