ユリシーズ 4-6
ユリシーズ 4-6 / 感想・レビュー
藤月はな(灯れ松明の火)
内容は混沌としつつも表現が露骨に猥褻になってきた二巻。そういえば、この小説、アイルランドでは一時期、発禁扱いになったんだっけ・・・。4は腎臓料理の美味しそうな描写に唾を呑むも、肉屋で見かけた女性の尻を視姦し、あまつさえ、懇ろになりたいという欲望に呆然。5については容姿だけでなく、性器すらも花に例える表現が目白押し。そして可愛い絵柄なのに男根がしっかり、描かれている押絵も封入されていてこれ、公共の場で読んでいたら間違いなく、撃沈する奴やで・・・。6は窓辺に突如、現れて消える老女の顔など、幻想小説風味ですね。
2017/09/17
SIGERU
この巻には、四章「カリュプソー」五章「食蓮人たち」六章「ハーデス」が収められている。禽獣の臓物に目がない男、リアポウルド・ブルーム氏のダブリン遍歴が果てしなく続く。博学才頴のきわみな引用の洪水、脊椎反射のように乱れ飛ぶ言語遊戯。言葉の奔流に掉さすのがやっとだ。『荒地』の詩人エリオットなら、こう慨嘆しただろう。「そして俺たちは溺れる」と。肉屋で出逢った隣家の女中の壮麗なお尻に見惚れたブルーム氏は、ふらふらと後を追いそうになり、我に返る。微妙に性的な擽りが随所に。英国紳士流の韜晦と云うべきか。
2021/03/27
paluko
奇蹟か。とつぜん面白くなってきた。4章「カリュプソー」5章「食蓮人たち」6章「ハーデス」を収録。主人公すなわちユリシーズ(オデュッセウス)に相当するリアポウルド・ブルームが焼いて食べる腎臓が美味しそう。でも、柳瀬尚紀さん訳はあと12章「サイクロプス」で終わっているんですよね……
2021/10/03
ハニ
良さがわからん。
2011/07/13
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