ブコウスキー伝: 飲んで書いて愛して
ブコウスキー伝: 飲んで書いて愛して / 感想・レビュー
harass
伝説の作家ブコウスキーの評伝。彼の死後、関係者からの取材した労作。徹底的に自分を偽らないで率直さを保ち続けた彼であるが、不遇の時期が長く苦労人であり、それゆえの小心さがあり、実に人間臭い。臭すぎる。50代になって名が売れ、初のモテ期が訪れて、彼女たちとの体験は小説のネタになっていく。73才で亡くなるが、酔いどれ詩人としてのキャラが確立し、以前とは比べ物にならないほど、生活が楽になっていくのは面白い。映画はあまり好みではなかったそうだが、一番のお気に入りは「イレイザーヘッド」だという。実にオススメ本。
2018/06/12
白義
最狂の負け犬にして一匹狼ブコウスキーの伝記の決定版。膨大な取材・出典ノートがその証拠だ。ブコウスキーの小説のドン引きするようなあんな場面こんな場面がまごうことなく実話であったことに読者は衝撃と安心感すら受けるだろう。彼はとにかく酷くて乱暴で手のつけられないクズ野郎だが無骨でセンチな野郎でもあった。も、とにかくカッコいいのだ、このおじいさんは。写真も大量に貼ってあるが、いい顔した写真が実に多い。作品も最高最悪だが人生も最高最悪な作家だったんだ
2012/10/05
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