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ヘヴン・アイズ

ヘヴン・アイズ

ヘヴン・アイズ

作家
デイヴィッド・アーモンド
David Almond
金原瑞人
出版社
河出書房新社
発売日
2003-06-20
ISBN
9784309203843
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ヘヴン・アイズ / 感想・レビュー

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(C17H26O4)

筏に乗って孤児院から抜け出した3人の子供たちは、黒い泥沼(ブラック・ミドゥン)で水かきのついた手をした女の子、「世界のどんな悲しみや苦しみのなかにも天国をみいだすことができる目」をもっているヘヴンアイズと出会います。彼らは宝物を泥の中から掘り出しますが、見つかったのは宝物だけではありませんでした。秘密や悲しみや恐怖も。そして奇跡も。彼らは暗闇に沈んだ世界にも悦びが潜んでいることを見るのです。不思議は不思議のままにしましょう。大切なものをちゃんと見ることができるように。

2020/05/17

キキハル

不思議な物語だった。孤児院を脱走した三人の子どもたち。手作りの筏で川を下り座礁した所は、黒い泥沼ブラック・ミドゥン。そこには奇妙な老人と手足に水かきのついた少女ヘブンアイズが暮らしていた。泥水で謎と秘密と奇跡を捏ね合わせ、さらに親子の情愛を混ぜ、自由を一つまみ振り掛けたような冒険譚。感想は言葉で表現し難いのでどうぞ読んでみてというしかないが、ひどくもがいているのに浮かび上がれないもどかしい感じを受ける。強烈な出来事なのに何故か静かな印象も受ける。それ以上に一筋の光が射しこみ吐息をつくような不思議な一冊だ。

2013/01/17

ぱせり

闇の中でひときわ輝く明るい光。光も自由も遠い世界にあるのではなくて、気がつかないだけで自分の内にあるもの。その光が自分を照らし変えていく、周りの人をも変えていく。闇と狂気の中から立ちあがってくる無垢で美しいものに打たれます。

2010/07/28

ヴェルナーの日記

エリンは、ホワイトゲートという孤児院に暮らす少女。周りには自分と同じような境遇の子供たちがいて、そんな子供たちを憐れむ大人もいるのだが、彼女はそれを良しとはしなかった。自分と同じ考えを持つジャニュアリーと偶然に居合わせたマウス共々、イカダに乗って脱走した。川を下り3人がたどり着いた場所は、真っ黒な泥が広がるブラック・ミドゥンだった。そこには両手に水かきのある女の子ヘブン・アイズと奇妙な老人グランパが、二人きりで暮らしていた。アーモンドのかもし出す異質な雰囲気に溢れ、その語り口は独特の透明感に満ちている。

2010/10/31

千冬

幻燈の明かりの下にいるような幻想的な雰囲気が、むかし幼い頃に眠りの中で見た夢のような気がして心地よかった。水と泥と死体と聖者と。そんなおはなし。なんといってもヘヴンアイズが可愛い。

2010/03/05

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