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ラウィーニア

ラウィーニア

ラウィーニア

作家
アーシュラ・K・ル=グウィン
谷垣 暁美
出版社
河出書房新社
発売日
2009-11-13
ISBN
9784309205281
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ラウィーニア / 感想・レビュー

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榊原 香織

幻視者、ル・グィン 遥か昔のイタリアの森で、少女はまだ生まれていない詩人から運命を告げられる。  ウェルギリウス”アエネーイス”はトロイアの英雄でありローマ建国にかかわる人物の叙事詩。 その妻としてちょっとしか出てこないラウィーニア。 この小説では自分をしっかり持った女性として描かれるのがル・グィンらしい。 英雄の口調が親しみやすくて面白く感じた。日本語訳、僕、だし

2021/02/02

ケイ

読了したのはこちらだが、感想は河出文庫版に記録。

2020/12/06

Die-Go

追悼ル=グウィン。イタリアの古代叙事詩『アイニーウス』を題材に取り、イタリアのある女王ラウィーニアの生涯を描く。前回読んだ時にはつまらなく感じてしまい、途中で投げ出してしまったのだが、今回は思っていたよりも物語の中に入り込むことができ、楽しめた。ル=グウィンが70歳を越えてからラテン語を習得し、コツコツ読んでいったとあり、感服。幾つになっても人は学習できるものだ。★★★★☆

2018/02/25

akio

ル・グウィン版「アエネーイス」。といってもウェルギリウスを読んだことは無いので、単に知識としてそういうものかと読みました。神話のような、幻想的ファンタジーのような不思議な世界観です。神秘的な森に迷いこんだような感覚でしたが、登場人物たちが骨太で芯の通った内面をみせるので、夢幻のような世界と歴史世界とが重なりあう多重的な構成も感じました。母と娘など色んなテーマも織りまぜられていたと思います。「アエネーイス」では僅かな出番しかない(らしい笑)ヒロイン目線で語られる、古くも新しい壮大な物語に魅了されました。

2017/02/17

星落秋風五丈原

『アエネーイス』は自らの統治の正当性を明確にするためにアエネーイスの末裔を自称する時の為政者・アウグストゥスの命により、未完のまま刊行された。戦の度に傷つく人々や平和を維持するために無名の人々が果たした役割などはクローズアップされない。未来においてどんなに名著と崇められても、途中でウェルギリウスが死んだのでは、彼の意図すら置き去られた不遇の書だったのではないか。その書で一切言葉を与えられなかったラウィ―ニアの姿を借りて、ル・グウィンは、ウェルギリウスが本当に書きたかった物語を見事に引き継いだと言えよう。

2014/05/17

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