北京の秋
北京の秋 / 感想・レビュー
羽
ユーモアあふれる奇想小説。差別的な発言をわきにおけば、登場人物への同情とくすっと笑いが止まらない。ヴィアンは登場人物たちにいやがらせばかりしている。冒頭、ある男が会社行きのバス停で待っている。最初にきたバスは満席。二台目からは三人降りたのに「もともと定員オーバーだった」と乗せてもらえず。三台目のバスにはぶつけられて下敷きになり、起き上がる前にバスが行ってしまう。四台目は整理券を「拾ったもの」だと疑われ…。こんな調子で、当事者たちには申し訳ないと思いつつ、にやにやしながら読んだ。
2022/10/11
Hiroki Abe
去年の10月くらいに買ってやっとこさ読み終わりました。まず圧倒されたのはあっちこっちに飛びまくる世界線と想像力です。スラップスティック調の軽い文体ながら、私の想像を遥かに超える展開と文章に読みながら頭が拒絶反応を起こして、何度も読み直しを繰り返しました。私の読書力もまだまだ青く、そして、世界はもっと深く広く、そして興味深いということだろう。
2023/01/11
まみ
ものすごくへんてこ、音楽みたいなお話だった。装丁名久井直子さん、装画ヒグチユウコさん、飾っておきたくなるすてきな本。
2023/01/22
Mark.jr
"北京"にも"秋"にも全く関係ないのにつけられたタイトルと同じくらいに、内容もまたムシャムシャと音が聴こええるぐらいに人を食ったものです。こういう本は大好きです。
2023/01/19
tomito__B
嘘のあらすじを書いてこんな話でしたってやるのが正解なのかもしれない。そのくらいとりとめのない話。架空の国のひとがいるはずのない砂漠に鉄道を敷こうとしてるくらいだしね。 でもずっと「そういうことじゃないんだよな」って感じで読んでた。そういうことじゃないんだよなって言うときの、想定されてるはずの「そうなんだよな」がわかってるわけではないから、そういうことじゃないをそういうことじゃないまま書くほうがそうなんだよなに近づけるってことはあると思う。 ユーモアはキレてると思った。
2022/10/24
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