被差別民とはなにか
被差別民とはなにか / 感想・レビュー
田中峰和
明治以降、定住する被差別部落民とは別の漂泊の民について語られる。木地屋とは、漆器の木地を作る職人のことで、山間をさすらう民だったが、次第に定住し集落を形成した。文盲なから経文を唱え物貰いで生計を立てたイタカは、東北のイタコと同じ語源のようだ。イタカは漢字にすると移多家、サンカは散家で、どちらも定住しないことから名づけられたらしい。「巫女考」で語られる巫女とは、神社に付属する巫女ではなく、旅する口寄せ巫女のことである。彼女たちも出身地すら不明の漂泊民。柳田は差別からではなく、漂泊の民にロマンを見るのだ。
2017/04/08
takao
社会的差別、部落差別の根源について考察
2017/04/13
思惟
再読予定
2017/07/31
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