日本人の霊魂観---鎮魂と禁欲の精神史 (KAWADEルネサンス)
日本人の霊魂観---鎮魂と禁欲の精神史 (KAWADEルネサンス) / 感想・レビュー
Masatoshi Oyu
親しいものの死は、宗教や信仰について深く考えさせるきっかけとなる。死者の魂はどうなるのだろうか。そもそも魂などあるのだろうか。そういうことを考えていると、それは結局、自分の中にいる故人にどのように決着をつけるのかという問題に帰する気がする。つまり死者の魂は己の内にある。なぜなら、親しければ親しいほど故人は鮮明に私の裡にあり、私の人格の一部を既に形成してしまっているから、その死についてもうまく決着できなければ自らの人格を維持できなくなってしまうからである。魂とは自分の中にいる相手の事なのではないだろうか。
2020/09/24
林克也
日本の古代の天皇(制度)を中心にして調査・分析した本ではあるが、霊魂の存在とそれを利用してきた状況は、日本に限らず人類に普遍なのではないかとおもった。
2014/12/04
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