民主主義ってなんだ?
民主主義ってなんだ? / 感想・レビュー
佐島楓
理想や理念だけでは生きられないが、それらを捨ててしまったら人間ではいられない。彼らはジレンマの中にいたような気がして仕方ない。現実にくさびを入れられたのは間違いのないことなのだし、それは60年安保に生きた高橋先生も当然感じ取っていらしたのだろう。大事なのはいまやこれからをどうするか、ということ。
2018/10/01
壱萬参仟縁
高橋教授曰く、学校教育に洗脳されて、本来の野生の知識を失ってる。だから野生に戻すべく頑張る(5頁)。芝田氏:世銀、IMFは最悪という教授の弁は私が国際開発の研究に携わった際にも実感していた。牛田氏:SASPL(特定秘密保護法に反対する学生有志の会がSEALDsの原型(40頁)。高橋教授:民主主義の中の暴力(122頁)という評論を16歳の時、学内誌に書いた経験があるという(122頁)。全てが理想なものはできない証か?
2016/04/04
シュシュ
シールズの彼らはとてもよく勉強している。大げさな主張でなく、ヤバい、頭きたという気持ちから始まったところがいいなと思う。「問われるのは政治家ではない。…自分の番だ」「民主主義が終わるなら、また始める」こんな言葉を言える若者たちが育っていることが嬉しい。高橋さんとシールズのメンバーの対談だけど、時折、高橋先生の講義のような解説のような話が挟まれて、興味深く、期待以上に面白かった。民主主義は完成しない。続いていく。人任せでなく、常に関心を持って考え、言葉にすることをしていきたいと思う。
2015/10/11
daiyuuki
特定秘密保護法の施行、集団的自衛権の行使容認、そして安全保障関連法案の強行採決…安倍政権の暴走に対して若者が立ち上がった。この国の未来をあきらめないために。高橋源一郎とSEALDS のメンバーが語り合った対談集。SEALDS結成の由来、民主主義と憲法の関係、安保法制の問題点、現在に求められる民主主義の形など、かなり濃厚な内容で今読むべき本です。
2015/11/08
昭和っ子
ここに出てくるSEALDsの方々の多様な生い立ちに感心。一枚岩でない所が70年間平和を保って来た日本の底力か。ギリシャのポリスの昔より綿々と考え続けられてきた「民主主義」というものを現代の日本でこれからも考え続けるべく「リレーの選手に選ばれてしまったんや」という彼らの自覚にまた感心。この辺が70年安保闘争とは一味違う所らしい。今採用されている議会制民主主義とは、民主主義の様々な形態の一つに過ぎず、まだ完璧なものではないという指摘は、どんな方でも同意される事だろう。後半の講義も勉強になった。良い本でした。
2015/12/04
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