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ベンの見た夢 (The Best 村上春樹の翻訳絵本集)

ベンの見た夢 (The Best 村上春樹の翻訳絵本集)

ベンの見た夢 (The Best 村上春樹の翻訳絵本集)

作家
クリス・ヴァン・オールズバーグ
Chris Van Allsburg
村上春樹
出版社
河出書房新社
発売日
1996-04-06
ISBN
9784309262833
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ベンの見た夢 (The Best 村上春樹の翻訳絵本集) / 感想・レビュー

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Hideto-S@仮想書店 月舟書房

夢と現実が地続きの世界を壮大なスケールで描いている。少年ベンは明日の地理のテストに備えて勉強しようとするが、うたた寝してしまう。目を開けるとそこは水没した世界。世界の有名な建造物が水に流されて彼の周りに集まってくる。自由の女神、ビッグベン、エッフェル塔、ピサの斜塔、パルテノン神殿、スフィンクス、ラシュモア山の大統領の石像……。力強い線と立体的な構図で描かれる圧倒的な絵の力に見入ってしまう。目を覚ますといつものわが家の風景。夢オチでも楽しめたからいいか……と思っていたら最後に取っておきの仕掛けが待っていた。

2015/03/11

ムッネニーク

110冊目『ベンの見た夢』(クリス・ヴァン・オールズバーグ 著、村上春樹 訳、1996年3月、河出書房新社) 地理の勉強中にうたた寝をしてしまった少年ベン。彼の見る夢の世界がファンタジックに描かれる。 地の文やセリフが書かれているのは最初と最後だけで、夢の中での出来事は迫力のあるイラストで物語られる。ほぼイラストブックのような一冊であり、今まで読んできた彼の作品の中では最も抽象的な内容だった。 モノクロかつ線描だけで描かれた挿絵はシンプルでありながら雄弁に読者に語りかけてくる。 〈ベン、起きなさい〉

2024/08/13

とよぽん

読友さんの感想によって知った、オールズバーグの絵本。図書館ですぐ借りることができた。シンプルで面白い。展開は壮大かつ奇想天外だが、ウィットのきいたオチもよかった。最後まで読んでから中ほどまでもどって、マーガレットの家とベンの家を探した。あっという間の世界旅行だった。表紙カバーの裏の絵が不思議、手前の物体は何だろう。

2023/02/22

キジネコ

ベンと、マーガレットの見た夢。子供達は、野球をする筈だった。黒い雲がわくのを見て予定を変更する。其々が明日の地理のテストの準備を…オールズバーグさんの御話には意味深な仕掛けがある、様に思っているのは捻くれ過ぎかしら?広がる黒雲、未曽有の雨、地名の触発、不思議な睡魔。現実と夢の曖昧域をいく旅人を乗せたフローティングハウス。そして遺跡が全て水没している世界の彼と彼女、夢の符合が読者に静かに問いかけるモノが不思議で怖い。夢が現実を侵食するのか?未来に手渡す滅びの世界、警句なのか?って…やっぱ深読みが過ぎるかな。

2023/10/10

Cinejazz

黒い雨雲を見たベンとマーガレット。「私家に帰って、明日の地理のテストの準備をするわ」「僕もそうしよう」...ベンは誰も帰っていない家の安楽椅子に腰かけ、地理の教科書を開いて、世界中の名所を一つ一つ覚えていきました。やがて雨粒が窓を打ち始め、激しい土砂降りに...ベンは眠ってしまい...そして、その時!.....。 C.V.オールズバ-グの幻想的な物語と繊細なモノクロのペン画、村上春樹サン翻訳による、壮大で魅惑あふれる絵本です。

2023/02/20

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