盤上の海、詩の宇宙
盤上の海、詩の宇宙 / 感想・レビュー
空虚
もしあなたが、メガネキャラというだけで、ガリ勉タイプでデータ重視の戦略家、などと羽生善治を見ているのだとしたら、それは誤解だ。棋譜には「鮮度」がある。時間の経過が棋譜の理解を左右する。さらに棋譜は実践なかで理解できるものである。「極限まで柔らかい粘土」である将棋は、優れた者同士が競い合う(=「共鳴」する)ことで、高められてゆく。羽生はさながら、オリンピックに出場するアスリートのようではないか。棋士と詩人の対談だけでも驚きだが、二人の息はぴったりだ。羽生の獣のような勘を、吉増が上手く言葉に翻訳している。
2016/02/04
袖崎いたる
山のない対談。吉増剛造のしゃべりもまたそんな感じ。この人は山を作らないのではないかと疑っている。羽生善治はキラッとしゃべる。本の中盤に写真がズラーっと掲載されているんだけど、羽生さんの下唇が荒れているのが気になる。男だなぁ(笑)
2021/01/16
くものすけ
吉増剛造氏との対談形式、吉増氏は詩人なんだろうけれども 何点か引用されている詩は読みにくくて好きになれなかった。なぜ羽生善治と対談することになったのか不明。
2018/05/20
ラビ
96年9月に将棋史上初となる七冠を達成した羽生善治氏(当時)と現代における「詩」の先駆者であり、超越者の吉増剛造氏の著書。 底のない81枡に潜る思考、拡がりゆく文字を束ねて表現する思考、その対談は読む者の思考に熱を与える。
2017/12/24
kuriko
深く深く・・・
2011/08/31
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