ゼロ年代の音楽---壊れた十年
ゼロ年代の音楽---壊れた十年 / 感想・レビュー
やいとや
タイトルに謳う「ゼロ年代」に関する鼎談が失笑してしまう程古色蒼然としていて笑う。音楽は政治にコミットしないとアカン、なんて既に古臭くて叶わん。ただ、当人の参加が無いにも関わらず、奇妙に折々で場を支配する菊地成孔の存在感が面白かった。菊地成孔の登場とブレイクが、「理論も知らない評論家」や「エッセイ的な自己投影しか文章の書けないライター」の鍍金を剥がしてしまった現状で、こうした評論家達の鼎談に拠る「総括」がある種の言論の放棄の様な形になってしまった事は象徴的。「壊れた十年」という副題は極めて正しい辺り皮肉か。
2018/04/16
c
座談とレビューだけの本なので、雑誌のように軽く読める。ただ日本の音楽業界には、編集者やライターはいても、評論家は自称する人間すらほとんどいない。それが卑下でも謙遜でもないのは、この本の非常に編集的なタームの羅列と、雑誌の売り上げに露骨に作用する不安商売から踏み出せていないことからも明らかだ。批評的強度は望まないから、せめて歴史的視座は確立して欲しかった。
2010/05/19
ぺ
★★☆ ダメだ。改めて自分が音楽雑誌に興味が無いのは、ライターさん達の音楽と音楽に係わる文化とその周辺動向を如何に平易に伝えるかというその努力の欠如が如実に伝わって来てしまうからだと思う。語る音楽に内向き外向きとかの批評を展開するその言説がそもそも内向きである皮肉。自分の頭の悪さへの開き直りでもあるが半分くらい意味がわからず何も伝わって来んかった。でもディスクガイドは見てて楽しかった。やっぱThe Streetsの登場はゼロ年代のエポックメイキングなのねー理由なくハマった自分の感性を評価したい(笑)
2015/08/09
nono
とりあえず誤植が多すぎるんだよね。それ一番言われてるから
2013/09/01
seichan
ぜんぜん知らないからこそ読んでみた。思想や社会の変化の面からの読みが多くて、考えさせられはするが、初心者が読んで「これはこーゆー音なのか」とは理解できない。まぁ、ディスクガイドがついているので手引きとして役に立つかもしれない。
2012/07/08
感想・レビューをもっと見る