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鳥の王さま ---ショーン・タンのスケッチブック

鳥の王さま ---ショーン・タンのスケッチブック

鳥の王さま ---ショーン・タンのスケッチブック

作家
ショーン・タン
岸本佐知子
出版社
河出書房新社
発売日
2012-08-25
ISBN
9784309273426
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鳥の王さま ---ショーン・タンのスケッチブック / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

ショーン・タンのスケッチ集。まだ存命中の、しかも第1線で活躍中の画家がこんな風に自分のスケッチを公開するのは珍しいのではないだろうか。お蔭で私たちは、ここで躍動する前のモチーフや、これからどのように変容してゆくのか未知の素材に出会うことができる。『ロスト・シング』や『遠い町から来た話』、『アライバル』の元になった絵も散見される。そういうのを見るとなんだか既に懐かしくさえある感情が喚起される。ファンタジーの躍動と静謐とが同居する世界の秘密の一端に触れられる貴重な本。

2020/06/08

kanegon69@凍結中

実に面白い!ショーン・タンのファンタジックな絵はなんとも想像を掻き立てられる。いったいどうやってこんな不思議な絵を描いているのかと思ったら、突然インスピレーションなど湧いて来ないのだそうです。その代りとにかく描く。描いている間に浮かんでくるのだそうです。意外ですよね。アライバルやエリックなどのラフスケッチもあり、見ているだけで楽しいですね。まだ作品に収録されていない絵もたくさんあって、今後この中から新しいキャラクターが出てくるかもしれないと思うとワクワクしてしまいます。ショーン・タンのファンの方は是非!

2019/12/27

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

ショーン・タン氏は〈インスピレーション〉という言葉に抵抗があるという。本書はパウル・クレー言うところの「線(ライン)を散歩させた」素描を集めた本。不気味で可愛いキャラクターの習作、傍らに書き込まれたメモ。SF的なモチーフだけでなく、日常風景のスケッチも多い。自然の形と人工物の間との対立関係に心惹かれる作者には、日常のスケッチは何より楽しい作業だそうだ。小さなノートにボールペンで描いた〈落書き〉を繰り返すことで「隠れて見えなかったアイデアが釣糸にかかり、新鮮な驚きを感じる」のだという。2012年8月初版。

2015/08/09

sin

それは作品の素、まだ語られない物語の入口、初めに伝えたかったものの残滓、または日常の片側であると云う。西洋ではミソサザイを鳥の王と言うらしい、スコットランドの民話では一番高く飛べたものを鳥の王様にするという競技で鷲にしがみついて最後の瞬間にピョンと飛び跳ねてその地位を勝ち取った。日本の昔ばなしにも鷹と競って猪を退治て王と認められたというしグリム童話やアイヌの伝承など意外な程にそう伝えられている。ギリシャの哲学者は弱々しいけどちゃっかり屋で器用だからと形容する。『鳥の王さま』はそれと意図しているのだろうか?

2022/05/19

KAZOO

ショーン・タンのスケッチブックで主に単色でのものが多くおさめられています。途中でカラフルなものもありますが、よくまあこのような発想が出てくるものだと感じます。そんなに人間世界とかい離しているわけではないのですが不思議な世界だと感じます。

2015/05/05

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