木にとまりたかった木のはなし
木にとまりたかった木のはなし / 感想・レビュー
やすらぎ
木の上にのぼったことはありますか。とても気持ちいいんですよ。だから、木も鳥のように木に止まりたいのじゃないかしら。黒柳徹子さんのユーモアに、武井武雄さんの愉快でカラフルな絵がマッチしている。絵本を作りたい、その思いを伝えて快諾していただいた2週間後の訃報。もう誕生するはずのない物語が、生前に残された絵と巡り会えて、この一冊は奇跡的に生まれた。木になれたらいいな。鳥になれたらいいな。雲の向こうには何があるのかな。やさしさ、愉しさ、健やかさ。その想いから芽生えた世界観は、皆の心のどこかできっとつながっている。
2024/09/14
chiaki
木が木にとまることを夢に見、木が空を飛ぶ…トットちゃんの夢見た世界観に、武井先生の描くレトロで幻想的な絵が素敵!最強コンビです!!!あとがきを読んで驚いたのが、徹子さんの依頼から三週間後に武井先生はお亡くなりになり、こちらに添えられた絵は全て、武井先生が生前にお描きになっていたものからお話に合う絵が選び抜かれたのだとか!お話の最後に登場する女性はどことなく徹子さんに似ている気がします。
2022/05/12
小夜風
【図書館】黒柳徹子さん作、武井武雄さん絵。読んでいてお話と絵が微妙に合ってない?と思ったのですが、あとがきを読んで驚いたのは、文に合わせて絵を描いた訳でも、絵に合わせて文を描いた訳でもなく、文に合う絵を武井氏の残した絵の中から選んだということ。それがこの絵本のための絵としか思えないような素晴らしい絵で、黒柳さん同様、こんな偶然ってあるのかなって感慨深かったです。お話も可愛らしく、素敵な絵本でした♪
2015/08/09
Naomi
「これは木のぼりが好きで、木にとまってみたいとおもっている女の人がつくったおはなしです。」黒柳さんが作ったお話に、生前お願いしていた画家の武井武雄さんの絵を合わせたそうです。夢があって、可愛らしくて、どこか黒柳さんっぽさを感じる物語でした。
2014/05/28
anne@灯れ松明の火
遠い方の新刊棚で。「木にとまりたい木」ってどういうこと? タイトル、出だし、気になる気になる。作者はトットちゃん。奇想天外なお話はトットちゃんらしい♪ それにしても、驚いたのは後書きだ。大好きな武井武雄さんに絵を頼み、快諾いただいて喜んだのも束の間、武井さんは亡くなってしまった! けれども、娘さんが遺された絵の中から、おはなしに合うものを選んで、この作品ができあがったのだそうだ。知らなければ、おはなしに合わせて描かれたと思う。不思議なご縁があったのだなぁ。天国から、武井さんも喜んでおられるだろう。
2014/12/16
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