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夢の宇宙誌: コスモグラフィア・ファンタスティカ (河出文庫 121I)

夢の宇宙誌: コスモグラフィア・ファンタスティカ (河出文庫 121I)

夢の宇宙誌: コスモグラフィア・ファンタスティカ (河出文庫 121I)

作家
澁澤龍彦
出版社
河出書房新社
発売日
1984-10-01
ISBN
9784309400969
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夢の宇宙誌: コスモグラフィア・ファンタスティカ (河出文庫 121I) / 感想・レビュー

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かりさ

自動人形、錬金術、妖異に畸形、怪物、天使、アンドロギュノス…人間の密やかに内なる小宇宙を深い知識に考察、たゆまなく溢れ熱を帯びた筆致で描く澁澤龍彦の世界。「玩具について」「天使について」「アンドロギュノスについて」「世界の終わりについて」5編のエッセイ。一見難しそうに見えてでも読みやすく、大変好みの題材にみるみる魅せられてとっぷりと溺れるように浸かりました。「わが魔道の先達、稲垣足穂氏に捧ぐ」…これだけでもう私はこの書をとても愛おしく思うのです。

2016/07/22

芍薬

お気に入りや特別に素敵な物を集めて作った芸術作品の様です。絶妙のバランスと妙なる調和で完成したオブジェを見るようでした。

2013/09/11

双海(ふたみ)

とりあえず、刑具「鉄の処女」を明治大学に見に行こうと思いました。

2013/10/02

田氏

濃密、難解、晦渋、耽美といった言葉が常に浮かぶ。スムーズに読み進める為には語彙力、読解力、論理的思考能力が足りなかったようで、数行読むごとに眠気が襲ってきては去り、また襲ってきては去りと、まるで回転木馬に乗った睡魔が柵の外からそれを見る私へ接近する度にハローと手を振るかのような周期的昏倒にエネルギーを費やしてしまった。よって内容は殆ど頭に入っていないが、科学的とも感覚的とも形容し難い考察は時折はっとさせられるものがあった。いつか図書館の返却期限に追われることのない形での再読を誓う。でも次はポップなの読も。

2016/06/22

hgstrm2

自動人形には、生産社会に対する隠微な裏切りにも似た、欺瞞の快楽があり、現実世界で満たされない怨恨は、神の名において復讐の剣を磨く。芸術におけるエロティシズムは、つねに古典主義を内部から破壊する潜在的な毒であり、芸術か猥褻かではなく、芸術はむしろ猥褻から出発して猥褻に終焉する。背徳的で自由で、挑発的な言葉と美しいイメージとの連続に、私の心は潤っていく。特に貝殻のイメージや、下等動物たちの愛欲のイメージはあまりにも美しい。澁澤は私の中で永遠に生きている。

2016/03/10

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