秘本世界生玉子 (河出文庫 136I 橋本治コレクション)
秘本世界生玉子 (河出文庫 136I 橋本治コレクション) / 感想・レビュー
小鈴
浅羽通明との対談で本書を知り「ソドムのスーパーマーケット」を読む。「男の快楽の基本は射精です。(略)昔の男が一生懸命したことは、射精する為のアナを探すことでした。アナとは(略)問題は男の子のお尻が何故女のアソコのすぐ次に来るのか?そもそも男の子とは何か?同性愛とは何かということなのです。」部分的なところを抜き出すと多いに誤解を招く文章ですが、若かりし頃の青くささはあるののオモシロイ。さすが橋本治。非モテの品格(つまり二流市民の苦しみ)を読むよりも、男であることの構造が分かります。評論はこうでなくちゃ。
2016/12/02
うえ
「戦後に"民主主義"という概念が導入されてから…事態は変わりました。”義理人情”は"民主主義"とは相容れない概念だったからです。”義理人情”は排斥されました。”お涙頂戴物”は低俗でよくないものとされました。すべては、"感動"という崇高なものでなければならなかったのです。その宗教的背景を無視して"感動"は定着させられました。確かに今、私達は"感動"することができます―宗教的な感動とは別種の感動を…日本人にとって了解可能だった何かは…"感動を呼び"そして今”心”や”愛”と呼ばれてさえいるのです」
2016/09/15
tyfk
橋本治が映画について書いてる文章はまったく評価してないけど、この本でロマンポルノを取り上げてて、いったいどんな読者想定してんだかの鬱陶しい文章。その後の文体も嫌いだけど、これはこれでルサンチマンのかたまりのような。『菊と刀』に先行する「ソドムのスーパーマーケット」は、キリスト教についての話がひどすぎて、なんじゃこりゃだわ。射精中心主義、うざい。
2024/09/13
shouyi.
橋本治さんがこんな骨太の評論を書いているとは思わなかった。いや、評論は何本も書いているし何冊も読んだけど、これほど哲学的な文章は初めて読んだ気がする。 扱うものはロマンポルノ(今や死語)と言われた日本のポルノ映画。エロ雑誌に連載したものとはいえ、決して扇情的な解説ではない。亡くなったしまったのが今でも残念だ。
2020/03/17
なんと
91/09/04
2015/12/23
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