’89 下 (河出文庫 は 1-15 橋本治コレクション)
’89 下 (河出文庫 は 1-15 橋本治コレクション) / 感想・レビュー
ドント
1989年。あまりにも色々ありすぎた年に、ひとりの物書きが何を感じ何を思ったかの記録。あまりに特徴的なダラダラお喋り調文体に反して、この上下巻700頁に書かれている主な主張は実にまっとうでまっすぐだ。「世の中色々あるけどさ、しっかり自分を持つようがんばんないといかんよー」。そして天皇崩御から山瀬まみまで縦横無尽に語り尽くした後、最後に紡がれるのが「たった一人の少年」へのメッセージ。一人の男が一人の少年のために築いた、「今」という時代の強固な記録。そして一人の少年とは、「今」を生きる我々のことでもあるのだ。
2013/06/14
サバカレー
読了。めんどうくさい。
2023/10/22
ygreko
改元に関して何の関心も感慨も無かったのだけれど、昭和の終わりを論じたこの本を手にしてから三十年が経ち、それがつまり平成で、その終わりをまた論じていたであろう橋本治が、平成と共に去りぬ、という事実に愕然としている。
2019/07/06
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