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レストレス・ドリーム (河出文庫 し 4-1 BUNGEI Collection)

レストレス・ドリーム (河出文庫 し 4-1 BUNGEI Collection)

レストレス・ドリーム (河出文庫 し 4-1 BUNGEI Collection)

作家
笙野頼子
出版社
河出書房新社
発売日
1996-02-01
ISBN
9784309404714
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レストレス・ドリーム (河出文庫 し 4-1 BUNGEI Collection) / 感想・レビュー

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あ げ こ

私の戦い。押し込められ、傷つけられ、最初からないものであるとされ、消されかかっていた、私の。変換して組み替えて無効化する、意味を無くす、真逆にする、まったく別のものにする、そうして抜け出そうとする、壊そうとする、作りかえようとする、解き放とうとする、抗う、闘い続ける、すべて言葉を用いて。言語に言葉を以って対する。とんでもなく疲弊する闘い。敵はあまりにも根深くてしぶとい。言葉によって暴く。どんどん暴いて行く。狂ったリズム、その地獄めいた世界を構築する言語の、歪みやインチキ、欺瞞であるとか、嘘臭さや胡散臭さ。

2020/11/14

ホレイシア

究極の言葉遊び、というか駄洒落のオンパレードというか。

2008/01/02

あ げ こ

歪んだ観念・伝統・慣習を盲目的に遵守するゾンビ共との戦い。延々と続く悪夢の正体は、既存の女性像に対する作者自身の結論の一つであり、彼女を襲うゾンビとの戦いは、その結論に基づいた形の女性として在り続ける為の、命がけの戦いであると思う。彼女を否定する者、彼女の足を引っ張る者、彼女を蔑む者、彼等との隔たりを恐怖する、彼女の心に潜む弱く醜い影の部分。それ等全てを象徴する悪夢との、命を掛けた殺し合い。白熱の言語ゲーム。物語を動かすパワー、物語の原動力である怒りにも似たその力は存外心地よく、一気に貪り読んでしまった。

2013/08/27

大福

強烈なエネルギーに満たされているが、何しろ難解。どう読めばよいのか。しかし、この作家が言語と戦っているのだということは分かった。たった一人で、自分の内側にある自分と戦っていくと自分が「女」という存在であるということにぶち当たる。その「女」という存在にさらに切り込んでいくのだが、ここがかなり複雑。「女」であることは逃れられず、それでも「女」であることに挑む。ワープロ(言葉?)の中で、言葉に対して言葉を使って戦う。「女」であるとは言葉の問題であり、言葉とは世界を認識する手段であるからなのか?と解釈してみた。

2013/08/01

タリコ

既存の概念や古典をパロディーとして提示し皮肉りながら、内側に入りこんで言葉と共に戦いぶち壊し続けていく描写に、心底圧倒されてしまった。

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