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私のプリニウス (河出文庫 し 1-24 澁澤龍彦コレクション)

私のプリニウス (河出文庫 し 1-24 澁澤龍彦コレクション)

私のプリニウス (河出文庫 し 1-24 澁澤龍彦コレクション)

作家
澁澤龍彦
出版社
河出書房新社
発売日
1996-09-01
ISBN
9784309404837
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私のプリニウス (河出文庫 し 1-24 澁澤龍彦コレクション) / 感想・レビュー

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阿部義彦

古本屋で河出文庫の『澁澤龍彦コレクション』を何冊か入手しました。最初に手にしたのは、ヤマザキマリ、とり・みきにより漫画化もされて去年ようやく完結した『プリニウス』の影響も有り、この本に。兎に角あの時代に『大博物誌』を纏めたのは天晴れですが、その内容は今からすると正確さとは縁も無いもので、アリストテレスの丸写しの部分も多々あり、妄想の産物やコジツケに溢れています、殆ど法螺話かいな?と思う面も含めて、今で言うアウトサイダーアートを楽しむ感じで、追々突っ込みを入れ、楽しみながら愛する澁澤さん、とても素敵です。

2024/01/14

ヴェネツィア

プリニウス『博物誌』の抄録が22回にわたって「ユリイカ」に連載されたもの。1世紀のローマ人プリニウスによる世界理解ということになるだろう。学問的な基本はギリシャのアリストテレスに範があったようだが、こうしたところにも、ギリシャとローマの文化的な関係が投影されている。澁澤によるきわめて高等遊民的な紹介だ。

2012/03/24

双海(ふたみ)

『博物誌』第十巻第六十三章の引用が面白かった。たしかに人間は他の動物と異なり、昼夜を問わず性交可能であり、且つ満足を知らない。「なんと人類は獣よりも罪深いことか」というプリニウスの嘆きもわからないこともない。

2014/10/13

どうやら私には妄想を妄想として楽しむ能力が欠けているようだ。妄想がその人にとっては現実で、その現実を描いてる物が好きなのかも...(断定には至らない)。世界の切り取り方の違いを見たい、ってことかな?もしくは現在知られているより現実的な博物学の方が本当に存在している為に、一層興奮させられるからかもしれない。途中で読むのを止めてしまった。余った時間つぶしとかには合ってる気がする。

2013/11/20

ぐうぐう

これまで自著で、数々の引用をされたプリニウスの『博物誌』。この『私のプリニウス』は、その『博物誌』をたっぷりと紹介する一冊だ。しかし澁澤は、二千年前に書かれた『博物誌』の虚と実を科学的に検証するというような味気ないことはしない。現代から見れば、眉唾満載の記載にも、丁寧に付き合い、「ありえない」と否定しつつも、その嘘を愛でるのだ。そんな茶目っ気たっぷりの案内人による『博物誌』が、おもしろくないわけがないのである。

2009/07/01

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